スポーツ×医療プロジェクト~作業療法士の専門性を地域へ~国立競技場で「誰もが楽しめる観戦環境」をサポート

お知らせ

2026.10.21

スポーツ×医療プロジェクト~作業療法士の専門性を地域へ~国立競技場で「誰もが楽しめる観戦環境」をサポート

来場者21,039人、JFL最多入場者数を更新!学生が「ユニバーサル・パス」の運営を支え、多様な観戦ニーズに対応

医療・福祉・スポーツの専門学校 首都医校は、JFLからJリーグ参入を目指すクリアソン新宿と包括連携協定を締結し、「スポーツ×医療」プロジェクトや地域でのボランティア活動などを継続しています。高度作業療法学科では、作業療法の専門性を活かし、障がいの有無にかかわらず、一人ひとりが安心・安全にスポーツ観戦を楽しめる環境づくりに取り組んでいます。 今年度は、MUFGスタジアム(国立競技場)で開催されたクリアソン新宿のホームゲーム「新宿の日」において、「ユニバーサル・パス」の運営をサポートしました。当日は21,039人が来場し、JFL最多入場者数を更新。多くの観客が集まる大規模イベントで、学生たちは学内で培った知識と対人支援の力を実践しました。

「見る」スポーツを支える作業療法士の役割

「ユニバーサル・パス」は、車椅子をご利用の方やさまざまな障がいのある方をはじめ、観戦に不安を抱える方々が、スポーツの感動を安心して共有できるようにする取り組みです。学生は、身体機能だけでなく、感覚特性や会場内での移動、周囲とのコミュニケーションなどにも目を向け、参加する方それぞれに応じた支援を行いました。

センサリールームとAuracast™(オーラキャスト)で、より多様な観戦体験へ

当日は、高度作業療法学科の教官・学生が、会場内での誘導や移動支援、個々のニーズに応じた対応を担当しました。さらに今年度は、大きな音や光、人混みが苦手な方が落ち着いて観戦できる「センサリールーム」に加え、スタジアムイベントの音声を対応する補聴デバイスへ直接配信する「Auracast™(オーラキャスト)」による補聴支援も実施。支援の選択肢が広がり、より多様な方が自分に合った方法で観戦を楽しめる環境づくりが進みました。 学生たちは、利用者一人ひとりの状況を観察し、必要な支援を考えて行動する中で、教室だけでは得られない対応力と気づきを身につけました。また、安心につながる声かけや事前の情報共有など、次の活動に活かす具体的な課題も見いだしました。

高度作業療法学科 学生コメント

●実際に車椅子を押しながらコミュニケーションをとることは初めてで緊張しましたが、リラックスした表情で過ごされている姿や、一緒に応援できたことがとても嬉しく、楽しい時間となりました。 今回の活動を通して、スポーツは「する」だけでなく「見る」ことも、障害の有無に関わらず誰もが楽しめるものだと実感しました。観戦に不安を感じている方やそのご家族にも、ぜひユニバーサルパスを知っていただきたいです。私自身も、年齢や性別、障害の有無を越えて心がつながるような温かさを感じました。また機会があれば、ぜひ参加したいと思います。 ●私が担当した入場口では、小さなお子さま連れのお客さまや、ヘルプマークをつけている方、車椅子の方など本当にたくさんの人が来場されているところを見ることができました。全ての人が楽しめるよう、様々な工夫をされているこの試合は素敵な空間だと思いました。中には困っているお客さまもいて、私たちが丁寧にサポートすることで、安心され笑顔になり、試合を楽しむ姿をたくさんみることもできました。私自身そこに大きな喜びを感じました。改めて相手の立場に立つことの大切さに気づきました。また、事前知識不足もあり、うまく対応できないときもありました。事前に座席のことなど情報共有する時間が必要なことにも気づきました。新たな気づきも多く、今回参加してとてもよかったと感じています。

クリアソン新宿 コメント

Criacao Shinjuku
岩舘 直

当日、ユニバーサル・パスは182名もの方々にご利用いただくことができました。これだけ多くの様々なバックグラウンドを持つ方々とその方のご家族・友人が一緒にサッカーを観戦を楽しんでいただく機会を届けることができたのは、首都医校 高度作業療法学科の学生・先生方をはじめとしたこの取り組みに共感いただいた皆様のおかけです。クリアソン新宿は、多様な人々が混ざり合う首都東京・新宿をホームタウンとするサッカークラブとして、誰もが安心・安全にスポーツを楽しめる社会をつくるため、スポーツ界を牽引していくような活動をしていかなければならないと考えております。このユニバーサル・パスをより拡充させていくため、これからも首都医校との連携を深めていきたいと思います。

来場された方の声

社会福祉法人新宿区障害者福祉協会
専務理事 今井 康之

普段のイベントでも首都医校の学生さんとご一緒する機会があります。国立競技場という非日常での場所での不安なども学生さんのサポートによって安心して試合に集中することができたと聞いています。スポーツ観戦が初めての方もグッズを購入したり、食事をしながら観戦ができることも知り、“また次も行きたい”という声を聴くことができました。学生さんたちが積極的に利用者とコミュニケーションをとってくれたおかげだと思っています。またぜひお願いします。

特定非営利活動法人 ひまわり Project Team
代表理事 藤原 千里

学生の皆さんが、主体的に楽しそうに子どもたちと関わってくださる様子に、とても安心感がありました。サポートもとても丁寧で、お願いする前から色々と声をかけていただけたことで、初めての観戦でも不安なく楽しめたと思います。

ともに観戦環境をつくった方々の声

一般社団法人 VER Sports Base
代表 宇野 奈穗

首都医校の学生の方々が率先して行動し、笑顔で声掛けをし、目線を合わせてお話されている様子を拝見し、一緒に活動した立場としても、障害当事者としても心から安心できる環境を作ることができたと思います。こうした実践から得られる貴重な経験をぜひ社会に活かしていただきたいと思います。

日本障がい者サッカー連盟
橋本 紗英

非常に多くの「ユニバーサル・パス」のボランティアが活動する中で、首都医校の学生の皆さんの丁寧なサポートが非常に印象的でした。学生の皆さんが、実際にスタジアムで障がいのある方の困りごとに触れ、何を工夫すればより良い環境をつくれるのかを考え、主体的に質問したり、行動に移したりする姿に頼もしさを感じました。これからも、誰もが安心して楽しめる観戦環境を共につくっていきましょう!

実践を重ね、誰もが参加できる社会へ

昨年度の現場経験を土台に、今年度はセンサリールームやオーラキャストなど新たな支援方法にも触れ、学生の学びは「会場で支える」ことから「多様な参加のあり方を考える」ことへと広がりました。高度作業療法学科では今後も、クリアソン新宿や地域の団体と連携し、作業療法士の専門性を社会で活かす実践教育を推進していきます。

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