
【校費留学者レポート】「鍼灸治療の未来を拓く:心と身体に寄り添う鍼灸を目指して」
名古屋医専では、毎年卒業年度生から希望者を募る校費留学制度を設けています。必要な渡航費・学費(1年間分)は本学が支援します。このたび鍼灸学科の西村清加さんが校費留学を利用し中国で学ばれることが決まりました。
なぜ校費留学に挑戦しようとしたのか、また今後の目標について聞きました。
この学校を選んだ理由を教えてください。
入学前の相談がきっかけです。とても温かく親身な対応で安心を感じました。
学校の制度や授業内容で学んでよかったこと、印象に残っていることを教えてください。
鍼灸院や病院勤務、さらには独立開業など、さまざまな現場経験をお持ちの先生方が多く在籍しており、非常に実践的で現場に即した指導を受けられる環境が整っていました。どの先生もとても親身で熱意があり、授業内だけでなく、授業外でも勉強の進め方や実技の指導、国家試験への対策、さらに就職や独立開業に関するアドバイスまで幅広くサポートしてくださいました。常に背中を押してくださるような存在で、大きな励みになり、心から感謝しています。
また、専科では自分の興味に合わせて科目を選んで学ぶことができ、自主性を持って学べる環境がとても充実していると感じました。自分の将来の方向性に沿った学びができる点も、非常に印象に残っています。
校費留学にエントリーしようと思った理由を教えてください。
もともとは仕事のスキルアップのために本学に入学しましたが、日々の学びを通じて、東洋医学や鍼灸が慢性疾患や難病の治療にも力を発揮できることを知り、より深く学びたいという思いが徐々に強くなっていきました。
特に、中国では鍼灸専門の病院があり、実際の臨床の場で多くの患者さんに治療が行われていることを知って、本場で学ぶ意義を感じました。
校費留学を通じて、学びたいことや期待していることを教えてください。
鍼灸には身体だけでなく心にも働きかける力があり、患者さんの“生きる意欲”を引き出すことができると感じています。中でも、天津中医薬大学の石学敏教授が体系化された「醒脳開竅法」は、脳卒中後の麻痺やしびれ、嚥下障害、高次脳機能障害といった症状だけでなく、情緒や精神面にも深くアプローチできる技術であり、私が目指す「心と身体の両面から支える鍼灸治療」の理想にぴったりと合致しています。
この留学を通じて、醒脳開竅法を軸にした専門的かつ臨床的な技術と理論を体系的に学び、一人ひとりの症状に応じたオーダーメイドの治療を提供する実践力を身につけたいと思います。
最後に将来の夢・目標について教えてください。
慢性疾患や後遺症により、長引く痛みや身体の不自由さだけでなく、心まで閉ざされてしまった方々が、「もう一度自分らしく生きたい」と前を向けるための、希望に満ちた鍼灸治療を提供したいと考えています。
校費留学では、世界最前線の中医学理論や臨床技術を体系的に学び、日本では得がたい知見を深めることで、より多くの患者さんに貢献できる鍼灸師になることを目指しています。帰国後は、学んだ知識と技術を活かし、一人ひとりの人生に寄り添いながら、その人らしい生き方を支える治療を実践していきたいです。
西村 清加さん、ありがとうございました!夢に向かって頑張ってください!