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【メガパン先生×首都医校 学生の対談企画】
「音楽イベントや災害ボランティアにおける医療従事者の重要性」を考える

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医療従事者という立場で音楽業界で活躍されているメガパン先生と首都医校の学生で「音楽イベントや災害ボランティアにおける医療従事者の重要性」をテーマに対談を行なった本企画。

対談に参加した学生たちは、2021年6月に行われたフジテレビの音楽番組『LOVE MUSIC』が開催したロックフェス、『LOVE MUSIC フェスティバル 2021』に医療スタッフのボランティアとして参加しました。当日は現役看護師とともに、来場者の検温、消毒を担当し、会場における公衆衛生管理をつとめました。結果として、新型コロナウイルスによるクラスターの発生報告、その他関係機関からの感染報告はなく、安全なイベント運営に貢献しました。


<対談参加者>

  • メガパン先生
  • 高度看護保健学科
    沼上先生
  • 高度看護学科
    神庭さん
  • 高度看護学科
    渡邉さん
  • 高度理学療法学科
    後藤さん
  • 高度理学療法学科
    酒井さん
  • 高度理学療法学科
    東海さん
  • アスレティック
    トレーナー学科
    島村さん


■メガパン先生とは
 HEY-SMITH、SiM、04 Limited Sazaby、クリープハイプなどアーティストのトレーナー鍼灸師として、音楽シーンで大活躍するメガパン先生。国内外ツアー帯同の他にも、「DEADPOP FESTiVAL」、「YON FES」、「HAZIKETEMAZARE FESTIVAL」を始めとする多数の大型ロックフェスでも活躍。演者と裏方=ライブを構成するすべての“アーティスト”が最高のパフォーマンスを発揮できるよう日々、施術を行なっています。



イベントを振り返って

高度看護保健学科 沼上先生:
今回、学生たちはメガパン先生にご紹介頂き、『LOVE MUSIC フェスティバル2021』にボランティアとして参加させて頂きました。これから学生たちが、今回のボランティアを通して学んだことや音楽イベントにおいての医療従事者の重要性についてメガパン先生と座談会を行います。

メガパン先生:
学生の皆さん、ボランティアお疲れさまでした。今回、コロナ禍におけるイベントでイベント主催側も安全対策を考えるなか、皆さんのように医療の勉強をしている方たちに協力いただき、参加者に安心安全を提供できたことは非常に心強かったと思います。

高度看護保健学科 沼上先生:
学生たちにとっても、とても勉強になる機会でした。学生の皆さんは、今回このボランティアに参加しようと思ったきっかけは何でしょうか?

高度理学療法学科 後藤:
高校生のときに軽音楽部でドラムをやっており、音楽が好きで、ライブも色々行っていました。今回、音楽イベントの医療ボランティアということでこれは絶対に行くしかないなと。コロナ禍でイベントの多くが中止になり、今も大変な状況ではありますが、少しでも医療知識を活かして力になれたら良いなと思いました。

高度理学療法学科 東海:
私も音楽が好きで、好きなアーティストがライブをできないという状況が続いて、何かできないかと思っていました。なので今回、医療ボランティア活動を通して感染症対策の面で音楽業界の力になれるのではないかと思い、参加をしました。クラスターを0に抑えられたという結果を聞いて、改めて参加して良かったと思いました。

高度看護学科 神庭:
私は看護師を目指しているので多くの人たちを支えたいという想いがあり、以前からボランティア活動には興味がありました。今回、音楽イベントにおいての医療スタッフのボランティアということで、初めて聞いた内容でどういった事をするのか興味があり、またそのボランティアを通して将来的に活躍の場を広げられるかもしれないと思い、参加をしました。

高度理学療法学科 酒井:
私はこういう医療ボランティアがあると聞いて、ボランティア活動を通してイベントへ貢献したいという想いで参加をしました。

メガパン先生:
“音楽が好き”という気持ちも、“ボランティアをしたい”という気持ちも、どちらも大事だよね。

アスレティックトレーナー学科 島村:
僕は、以前よくライブに行っていたのですが、今のイベントは声を出さないで開催すると聞いて。どういう現状なのかを知りたいとも思いました。

メガパン先生:
ライブ会場にいたお客さんはみんな声を出さないで楽しんでいましたね。実際にその光景を見て、どう思いましたか?

アスレティックトレーナー学科 島村:
正直、物足りないという雰囲気はありました。

メガパン先生:
お客さんはライブへ来ているにもかかわらず、コロナ禍で声を出して楽しむことができない。そういうお客さんが早く報われるようになってほしいよね。今回、皆さんに協力いただいたおかげで、アーティストや芸能事務所の方々も「安心安全のイベントを本腰でつくっているというのを感じた」と言っていました。皆さんが2日間、真剣に取り組んだことは音楽イベント業界にとって大きな1歩になったと思います。今後も自信を持って勉学に励んでほしい。



公衆衛生とは

メガパン先生:
医療人として「公衆衛生」について学んでいるからこそ、学生の皆さんは今の感染症対策の改善できるところ、不足しているところに目がつくんじゃないかな。新型コロナ感染拡大による未曾有の事態でイベント業界は手探りでやっている状況もある。

高度看護保健学科 沼上先生:
例えば、フェイスシールドをしていることで安心感を与えそうだからという理由で取り入れているところもあるのかと。

メガパン先生:
この業界には、感染症対策を専門知識をもって監修できる人がまだまだ足りていないところもある。それは『音楽×医療』という人材が不足しているから。『スポーツ×医療』はあるけれど、『音楽×医療』や『イベント×医療』などイベント公衆衛生学といったような分野がまだ確立されていないのが現状です。

イベンター 藤田さん※:
イベントの規模によって看護師を何人入れなければいけないなどの条件はあるのですが、規模によっては何かが起きたとき、イベント側が対応しなければならないものもありとても大変です。

高度看護学科 渡邉:
医療従事者がいない現場は辛い想いをしていると思います。「まずどうするのが正しい対策なのかがわからない」という状況が問題だと思いました。

メガパン先生:
例えば、AED(自動体外式除細動器)も一般の人にしてみたら未知のもので触るのが怖い。救急車を呼ぶのも怖いという人もいるみたいです。大型の屋外イベントとなると、救護チームの中にドクターや看護師さん等の医療従事者が入っていますが、熱中症等の対応もあるため、今回のような医療学生スタッフが入ることによって厚みが増して安心安全のイベントが行えると思います。

高度看護保健学科 沼上先生:
私も1回だけ、イベントの救護チームとして参加したことはありますが、そのときは幸いにも何事もなかったです。

メガパン先生:
何も起こらないかもしれないですが、このご時世だといざ何かあったときのために感染症対策はしっかりとしなくてはいけない。医療従事者がいてくれることの重要性を、このボランティアを通して改めて認識してもらえる機会だったと思います。
鍼灸師が身体のケアをするということも、最初はアーティストのライブやツアーに必要だとは思われていなかった。それが現場にいることで安心安全な場をつくれる、頼めることが増えると認知されて仕事に繋がっていった。なので、自分がつくった『音楽×鍼灸』という流れが医療全般へと広がり、『イベント×医療』といった方向へより産業が広がると良いと思っています。皆さんの活躍の場所も、今後さらに増えるんじゃないかと。



感染対策の正しい知識を伝えること

高度看護保健学科 沼上先生:
 今回のボランティアに参加をして、学んだことや今後の課題はみえましたか?

高度理学療法学科 酒井:
 ちゃんと来場者が感染症対策に協力してくれるか心配でしたが、とても協力的だったので良かったです。

高度看護保健学科 沼上先生:
 最近はマスクを外したりする人も出てきていますし、十分に消毒ができていない人もいるなかで、今回来場者の皆さんがしっかりと公衆衛生管理につとめてくださったので、クラスターを0に抑えられたのではないかと思います。

メガパン先生:
 もう少し消毒液の配置を増やした方が良いという意見もありましたね。

高度理学療法学科 酒井:
 正しい消毒の仕方を、より多くの方々に知ってもらった方が良いと思いました。

高度看護保健学科 沼上先生:
 メディアなど幅広く伝えることができる手段を使って、正しい消毒の仕方・マスクのつけ方を伝えていくことはとても重要な事だと思います。ただ「マスクをつけてください」「消毒してください」と言っても正しい方法は伝わらないので。

メガパン先生:
 影響力のある人が正しい知識を身に付けて、「手の洗い方はこうですよ」など伝えてくれることが重要ですよね。

高度看護保健学科 沼上先生:
 スーパーでずっと同じ手袋をしている人がいますよね。手袋はピンホールといって見えない穴が開いているので、同じ手袋を長時間着け続けること自体が不潔になってしまうのですが、そういったことも世の中には知られていない。それだったら、こまめに消毒した素手の方が清潔です。

メガパン先生:
 フェイスシールドと同様に「安全そうに見える」だけになっている。間違った知識で、誤った感染症対策をして無駄にならないために、医療従事者のサポートのもとで感染症対策を行うのがとても大事なことなんだよね。

高度理学療法学科 酒井:
 パフォーマンスでは意味がないということですよね。

メガパン先生:
 アーティストさんは発信力があり、イベント自体の影響力も大きいからこそ、正しく、より分かりやすい感染症対策をお客さんに広めるきっかけになるため、正しい公衆衛生と感染症対策を医療ボランティアスタッフの取り組みで広めて定着していけたらと思っています。



医療機関外における医療従事者の重要性とは

メガパン先生:
 音楽関係の繋がりで、災害時に被災地へ物資を運ぶなどのボランティアをすることがあります。その経験から、音楽関係者と医療従事者がもっと繋がっていたらいいなと思っています。

高度看護保健学科 沼上先生:
 災害時のボランティアは参加したことはないのですが、臨床の場で災害によって外傷を負った患者さんをみたことはあります。本当はそういったボランティアに積極的に参加をしたいと思っていました。

メガパン先生:
 今、エンタメ業界は防災や減災に力を入れているけれど、ついこの前西日本で大雨があったときも圧倒的に医療ボランティアスタッフが足りなかった。今回のボランティアをきっかけにそういった被災地でも医療スタッフが増えたらいいなと思っています。被災地に医療知識を持った人が少しでも多くいてくれる、寄り添ってくれる環境があるだけで状況は変わります。また、被災地は重機が入らないので全て手作業です。作業を行っている人たちの肉体はボロボロで、その人たちのケアをする必要もあります。避難所は高齢者の方が多く、避難所で亡くなる方もいらっしゃるので常に看護師がいました。避難所には、リハビリに行けないという人もいました。そういうときに人命救助とは別の、ボランティアとしての医療スタッフも必要とされているので、今後音楽イベントだけでなく、被災地へのボランティアも一緒にやっていけたらと思っています。

高度理学療法学科 東海:
 これまでのメガパン先生のお話を聞いて、理学療法士でも音楽に関わることができるのだなと。なぜ鍼灸師として音楽に関わろうと思ったのですか?

メガパン先生:
 音楽が好きで、何かで関わりたかった。最初はマネージャーになろうかと思っていたが、他の方法も考えて。僕が学生の時代に、ちょうどイチロー選手がメジャーにトレーナーを連れて行ったというニュースがあったんですよね。そこからアーティストトレーナーをやってみようと。そのためにはどんな資格がいいのかなと学校を探し、鍼灸師を目指せる学科がある学校を見つけました。イチロー選手のトレーナーも鍼灸師だったのでもともと興味があり、やっている人がいないならやろうという性格なので、鍼灸でアーティストトレーナーになろうと思いました。あるものを1から10にする人も必要だけど、0から1をつくる人も必要だなと。「理学療法士として音楽のどういう人と関わろう?」と考えてみると良いと思います。障がいを持つ方がお客さんとして音楽イベントに参加されるとき、イベント側がどう対応するのが一番良いのかわからないということもあります。そういう場面の手助けをしたり、色々な関わり方や可能性があると思います。

イベンター 藤田さん※:
 以前、アーティストがライブの数日前に具合が悪くて、無理をして開催する方向で進めたけれど体調が悪化し、当日リハーサルの時点でライブが中止になる、ということがありました。そういうケースでも、アーティスト専属の医療関連の方がいたらコンディショニングもできるし、ライブを決行できるかの判断ももっと早めにできたかもしれない。イベンターとしては医療スタッフの存在はありがたいですね。

メガパン先生:
 あと、ライブ現場に医療スタッフがいない場合でも受け入れ体制ができているだけでも違う。例えば、勤務先の病院とイベンターとネットワークができていて体調の悪い人の受け入れをしていただけるとか。医療ボランティアのネットワークづくり、それが全国規模でできたら色んなことができますよね。

高度看護保健学科 沼上先生:
 学生の皆さんは、普段病院内でのチームの連携・繋がりを学ぶため、『チーム医療』を学んでいます。今回のボランティアを通して、病院の中のことだけではなく、音楽業界にも繋がるということが感じられたと思います。

メガパン先生:
 今後は、病院内でのチーム医療、スポーツ医療、そして音楽エンタメ医療と様々な『医療』が広がっていくと思います。多くの学科をもつ首都医校だからこそ学べることや、コ・メディカルの人たちの繋がり、ネットワークがつくれるのが強みだと思います。これからも一緒に音楽イベントでのボランティア活動に取り組んで、新しいチーム医療の1歩を作っていきましょう。

 ※「LOVE MUSIC フェスティバル 2021」と本座談会において本学との連携にご尽力をいただきました。


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