「鍼灸師になるには何年くらいかかるの?」「働きながら資格を取得できるの?」など、多くの方がそのような疑問を持っているのではないでしょうか。鍼灸師は医療技術職として多様な分野で活躍できるやりがいのある職業です。
この記事では、資格取得までの道のり、最短ルートを詳しく解説します。また、学ぶための費用相場も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
この記事でおすすめする鍼灸師専門学校は下記リンクからご覧いただけます。
>>>鍼灸師 専門学校(東京)
>>>鍼灸師 専門学校(大阪)
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鍼灸師には最短で3年でなれる
鍼灸師になるための最短ルートは、高校卒業後に専門学校に進学する方法です。3年間の課程で必要な知識と技術を習得し、所定の課程を修了後、国家試験の受験資格を得られます。試験に合格すれば、最短で高校卒業から3年で鍼灸師として活動を開始できます。
専門学校で3年間集中的に学習
専門学校の鍼灸学科では、幅広い分野の知識と技術を3年間集中的に学びます。
例えば、基礎分野では人文科学や自然科学、社会科学を通じて科学的思考の基礎を養い、専門基礎分野では解剖学、生理学、病理学などの医学的な基礎知識を習得します。
専門分野では東洋医学の理論である経絡経穴学や東洋医学概論を学び、実践的な技術として鍼灸の基礎実技から応用実技まで段階的に修得するのが基本です。
カリキュラムは法令改正により変更される場合がありますが、これらの学習を通じて、実践的な鍼灸師としての能力を育成します。
首都医校では、国家試験対策として1年次から計画的に実施しています。定期的な小テストで学習進度を確認し、効果的な学習方法を指導。特に3年次では月1回のペースで外部模試や総合試験、実力試験を実施し、試験結果を詳細に分析します。
学生の弱点を特定し、一人ひとりに合わせた学習方法の提案や丁寧なカウンセリングを行うことで、確実な国家試験合格を目指します。
通信教育で鍼灸師を目指すことは可能か
鍼灸師になりたい方の中には、働きながら資格取得を目指したい方も多いでしょう。しかし、鍼灸師の資格取得には実技や臨床実習が必須であるため、通信教育のみでは資格を得られません。
そこで、下記では通学が難しい方の選択肢を紹介します。
通学が難しい場合の選択肢
働きながら鍼灸師の資格取得を目指す方のために、専門学校では夜間部を設けていることがあります。
首都医校の夜間部は、仕事と学業の両立を目指す方のために効率的なカリキュラムを提供しています。授業は90分×2コマの集中形式で、平日の18時から21時10分までの時間帯に行うのが特徴です。
夕方から夜にかけての短時間で効率的に学べるため、働きながら資格取得を目指す方や、集中的に学習したい方に適しています。3年間のカリキュラムで、昼間部と同等の知識と技術を習得できるでしょう。
鍼灸師の国家試験
鍼灸師の国家試験に合格するには、どのくらいの難易度なのか気になる方も多いでしょう。ここでは国家試験の合格率や難易度を紹介します。
国家試験の合格率
公益財団法人・東洋療法研修試験財団のデータに基づいた、「はり師試験」「きゅう師試験」の合格率を見ていきましょう。令和6年2月24日・25日に発表された最新の合格率と、過去に行われた5年間の合格率です。
<はり師国家試験の合格率>
実施年度 | 受験者数(人) | 合格者数(人) | 合格率(%) |
---|---|---|---|
5年度(第32回) | 4,176 | 2,892 | 69.3 |
4年度(第31回) | 4,084 | 2,877 | 70.4 |
3年度(第30回) | 3,982 | 2,956 | 74.2 |
2年度(第29回) | 3,853 | 2,698 | 70.0 |
元年度(第28回) | 4,431 | 3,263 | 73.6 |
<きゅう師国家試験の合格率>
実施年度 | 受験者数(人) | 合格者数(人) | 合格率(%) |
---|---|---|---|
5年度(第32回) | 4,111 | 2,887 | 70.2 |
4年度(第31回) | 4,010 | 2,875 | 71.7 |
3年度(第30回) | 3,892 | 2,963 | 76.1 |
2年度(第29回) | 3,797 | 2,740 | 72.2 |
元年度(第28回) | 4,308 | 3,201 | 74.3 |
国家試験の難易度
厚生労働省によると、はり師・きゅう師の国家試験は、それぞれ170点満点で102点以上が合格基準とされています。
試験は基礎医学、東洋医学理論、臨床医学など幅広い分野から出題され、加えて実技試験も課されます。
医療従事者として必要な知識と技術を確実に身につけているかを評価する重要な試験であり、合格率は例年70%前後で推移しているのが特徴です。
合格率70%は一見難易度が低いと感じられますが、合格のためには、養成施設での学習に加え、計画的な試験対策が必要となります。
鍼灸師の仕事内容
鍼灸師が活躍できる場所はさまざまです。以下で、鍼灸師としての仕事内容や活躍の場を紹介します。
灸療法
灸療法は中国伝統医学の重要な治療法の一つで、乾燥させたヨモギ(モグサ)を使用します。モグサをツボの上で燃焼させ、ときには直接皮膚の上で温熱刺激を与えて治療を行う方法です。
この温熱刺激により、血行の悪い部分の血管が拡張し、局所に滞留していた老廃物の回収が促進されてむくみが解消されます。さらに、モグサには赤血球の生成促進、血液の酸化防止作用、また発汗や排尿による毒素排出を促し、血液の質を改善するはたらきがあります。
鍼療法
鍼治療は、人体の経穴(つぼ)へ、とても細いステンレス製の鍼を刺入または接触させて行う治療法です。治療に使用する鍼は、患者さまの負担を考慮して特別に設計されており、従来の裁縫針や注射針とは全く異なります。
鍼でツボや皮膚、筋肉に刺激を与えることで、痛みや凝りの改善、血行促進などの効果を引き出すのが目的です。
特に尖端部分は、できるだけ痛みを感じさせないよう独自の形状に加工されているため、ほぼ無痛で施術ができます。
脈診
脈診は東洋医学を代表する診察法の一つで、患者さまの手首の脈から身体のエネルギー(気)の流れやバランスを確認する方法です。
単なる脈拍の確認ではなく、脈の速さ、強さなどから体調の変化や不調の原因を読み取ります。基本的には鍼灸治療の前後で脈診を行い、治療効果を確認します。
望診
患者さまの外見から体調や病状を判断する東洋医学の診察法です。表情や皮膚の状態、血色、さらには動作や体つきなどを注意深く観察することで、体の不調を読み取ります。
特に舌の状態を詳しく観察することで、体内の寒熱バランスや水分の過不足などを判断します。舌は内臓の状態を映し出す鏡とも言われており、診断において非常に重要な部位です。
鍼灸師の主な活躍の場
鍼灸師は多様な分野で活躍できる専門職です。以下のような場所で活躍できます。
- 鍼灸院やクリニック
- スポーツ施設(スポーツ鍼灸)
- 高齢者のケアを行う介護施設
- 美容鍼灸サロンやエステサロン
鍼灸師はスポーツ選手のコンディショニングトレーナーとしての活動、介護施設での高齢者のケア、企業の健康管理部門での従業員の健康サポート、さらには美容分野での施術など、活躍の場は年々広がっています。
また、経験を積んだ後に自身の治療院を開業するというキャリアパスも選択できます。医療技術の進歩や健康意識の高まりとともに、東洋医学の専門家としての鍼灸師への需要は今後も続くと考えられるでしょう。
向いている人の特徴
鍼灸師には、以下のような資質や特徴を持つ方が向いているといえます。
- 患者さまの痛みや不調に真摯に向き合える、
- 細やかな配慮ができる
- 思いやりの心を持った人
- 体の仕組みや東洋医学に強い興味を持っている
- 継続的に学び続ける意思がある
- 手先が器用で繊細な作業が得意
さらに、コミュニケーション能力が高く、患者さまの話をよく聞いて適切なアドバイスができる方も鍼灸師として活躍できる素質があります。また、感染対策や衛生観念を重視する姿勢も重要です。
鍼灸師を目指す人におすすめの専門学校の特徴
専門学校を選ぶ際に、どのような判断基準で決めればよいのかを解説します。
適切な教育内容とカリキュラム
鍼灸師は人の健康に直接関わる専門職であり、確かな知識と技術の習得が不可欠です。そのため、専門学校選びでは教育内容とカリキュラムの充実度を重視する必要があります。基礎医学から実践的な技術まで、体系的に学べる環境があるかどうかをチェックしましょう。
充実した実習設備
鍼灸師に必要な実技力は、充実した実習設備での繰り返しの練習によって身につきます。最新の設備で実践的なトレーニングを積むことで、より確かな技術を習得できます。
経験豊富な講師陣
講師陣の経験と実績は、学習の質に直接影響を与えます。現場経験が豊富な講師からは、教科書だけでは学べない実践的なテクニックや患者さまへの接し方、さらには現場ならではの知恵を学べます。
高い国家試験合格率
国家試験合格率の高さは、その学校の教育プログラムの効果と学習支援体制の充実度を示す大切な指標です。試験対策や個別指導の質が高く、多くの合格者を輩出している実績がある学校を選ぶことで、自身の合格への道筋が確かなものとなるでしょう。
臨床実習の機会
充実した臨床実習は、実践的な技術と患者さまとのコミュニケーション能力を養う大切な機会です。実際の医療現場で経験を積むことで、学内での学習だけでは得られない実践力が身につきます。
キャリアサポート
就職先の紹介や開業支援、実務研修の機会など、学校の持つネットワークを活用できることは、希望する職場への就職や将来の独立開業へのステップとなり得ます。卒業後のキャリア形成においても心強いサポートとなるでしょう。
鍼灸師の将来性と魅力
鍼灸師を目指すにあたって、将来的に安泰できるのかはとても重要なポイントです。ここでは鍼灸師のキャリアに関して紹介します。
独立開業の可能性
鍼灸師のキャリアパスとして、勤務以外に独立開業という選択肢があります。開業には初期投資やリスク管理などさまざまな課題がありますが、それ以上に自分の治療理念に基づいた医療を提供できるのが大きな利点です。
また、経営者として工夫や努力次第で収入を増やすことができ、やりがいもあります。患者さまの健康に直接貢献できる喜びに加え、自分の裁量で治療院を運営できる醍醐味があるため、将来の選択肢として検討する価値がありそうです。
多様な活躍の場
鍼灸師の活躍の場は、医療機関や治療院に留まらず、多岐にわたっています。
例えば介護施設では高齢者の健康管理やリハビリテーションに、美容分野では美容鍼やリラクゼーション施術、そしてスポーツ界ではトレーナーとしてアスリートのコンディショニングに携わるなど、さまざまな分野で専門性を活かせます。
また、企業の健康管理部門での従業員の健康維持・増進、スポーツジムでのケアなど、活躍できるフィールドは広がっています。このように選択肢が豊富なことも、鍼灸師という職業の大きな魅力の一つです。
東洋医療の専門家
鍼灸師は東洋医学の専門家として、人体エネルギーの流れやツボに関する深い知識を持ち、患者さまの自然治癒力を引き出す役割を担っています。
体の痛みや不調の改善、健康維持など、現代人のさまざまな健康ニーズに応える専門性を持っているのが強みです。近年は健康への関心の高まりや東洋医学への理解が深まる中で、医療、美容、スポーツ、介護など幅広い分野での需要が高まっています。社会から必要とされる専門職として、注目を集めている職業といえるでしょう。
生涯学習の機会
鍼灸師は、資格取得後も継続的な学習が大切な職業です。医学の進歩や新しい治療技術に対応するため、多くの研修会や学会、セミナーに参加する機会があります。
また、各専門分野の認定資格取得や、より高度な技術を学ぶための勉強会など、キャリアアップのための学習機会が豊富にあります。技術と知識を磨き続けることで、より質の高い治療を患者さまに提供できるでしょう。
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