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理学療法士は「やめとけ」と言われる理由は?その背景や将来性を解説

理学療法士と患者があるいてる

理学療法士は、医療や福祉の現場で身体の機能をサポートする専門職です。しかし、インターネット上では「やめとけ」と否定的な声も見られます。

本記事では理学療法士が「やめとけ」と言われる具体的な理由を解説します。さらに、将来性や仕事の魅力、向いている人の特徴も紹介しますので、これから理学療法士を目指す方は、ぜひ参考にしてください。

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理学療法士は「やめとけ」と言われる主な理由

胸の前でバツ印

理学療法士が「やめとけ」と言われる主な理由を3つ解説します。

収入の伸び悩み

理学療法士が「やめとけ」と言われる理由の一つは、収入の伸び悩みです。病院や施設に勤務する理学療法士の平均年収は、約440万円と比較的安定しています。(※1)

一方で、近年は理学療法士の資格取得者が急増し、2025年度には236,390人にのぼり、11年前の約2倍という結果です。(※2)厚生労働省の予測では、2040年頃には理学療法士の供給数が需要を約1.5倍上回る見込みです。(※3)

これにより労働市場の競争が激化し、給与水準が上がりにくい状況が生まれています。そのため、経験年数を重ねても収入が大きく伸びにくいのが現状です。

年収を上げる具体的な方法は、以下の記事で解説しています。
>理学療法士の年収はどのくらい?初任給やボーナス、年収を上げる方法について解説

(※1)参照:令和6年賃金構造基本統計調査 結果の概況|厚生労働省
(※2)参照:理学療法士国家試験合格者の推移|公益社団法人 日本理学療法士協会
(※3)参照:理学療法士・作業療法士の需給推計を踏まえた今後の方向性について|厚生労働省

業務のルーティン化と体力的な負担

理学療法士の仕事は、病院や施設によっては多くの患者さんを短時間で対応しなければならず、一人ひとりに十分な時間をかけられないこともあります。その結果、リハビリの業務が単調になり、ルーティン化するケースも少なくありません。

また、患者さんの歩行訓練の付き添いや筋力トレーニングのサポートなど、中腰での作業も多く、腰や肩に大きな負担がかかります。そのため、仕事を続けるうえで体力的な負担が出やすい点も課題です。

理想と現実のギャップ

多くの理学療法士は「患者さんにじっくり寄り添ってサポートしたい」と、強い思いを持って働いています。しかし、実際の現場では保険制度や勤務環境の制約により、十分なサポートができないこともあるでしょう。

こうした理想と現実とのギャップに悩み、やりがいを感じにくくなるケースもあります。

「やめとけ」と言われる理由の背景にあるもの

理学療法士が「やめとけ」と言われる背景には、専門職ならではの課題があります。主な要因を見ていきましょう。

資格取得後の専門性向上の課題

理学療法士の多くは特定の医療機関に勤務するため、配属先の施設に特化した経験を積みやすい環境です。その一方で、特定分野に偏った技術が中心となり、理学療法士として幅広いニーズに応えるスキルがつきにくい面もあります。

例えば、整形外科に配属されれば骨折や関節疾患のリハビリには詳しくなりますが、スポーツや小児分野など他分野の経験は乏しくなります。専門性が限られるので、将来的なキャリアの選択肢が狭まりやすい点も課題です。

評価制度とキャリアパスの画一性

多くの医療機関では、経験年数や役職に基づく年功序列型の評価が中心です。そのため、個々のスキルや専門性が給与に反映されにくいのが現状です。

昇進や専門分野への転職など、資格取得後のキャリアパスが描きにくいという壁に直面するケースもあります。

慢性的な人手不足と業務量の多さ

理学療法士の資格取得者は増加しているものの、医療現場では慢性的な人手不足が続いており、一人あたりの業務量が増大しています。さらに、以下のような業務も日常的に求められます。

  • 記録業務
  • 勉強会への参加
  • 退院時の指導書の作成
  • 新人指導
  • カンファレンスへの参加など

特に、医療現場では患者さんの急変など想定外の事態が起こりやすく、サービス残業が発生しやすい環境です。業務量の多さは身体的にも精神的にも負担になりやすく、ストレスの原因につながります。

大変さを上回る!理学療法士の仕事の魅力

理学療法士と患者

理学療法士は大変な一面もありますが、それでも多くの方がやりがいを感じ、長く続けているのも事実です。ここでは理学療法士の仕事の魅力を解説します。

機能回復という「変化」を患者さんと共有できる

理学療法士のやりがいは、患者さんの機能回復という「変化」を間近で見届けられる点です。事故や病気で動作に支障があった患者さんが、リハビリを重ねて一歩踏み出す瞬間に立ち会えることは、理学療法士にとってかけがえのない喜びです。

患者さんやご家族と目標に向かって取り組み、その過程で感動を共有できるのも、大きな魅力といえるでしょう。

理学療法士の主な目的や理学療法の種類については、下記よりご確認ください
>理学療法とは?主な目的・2種類の方法・対象者など基礎知識を徹底解説

以下の記事では、理学療法士の仕事内容や活躍できる職場を紹介しています。
>理学療法士の仕事内容|業務の概要と主な職場を紹介

専門家として人の生活を根本から支える

単なるリハビリの提供にとどまらず、動作分析を通じて患者さんのQOL(生活の質)に貢献できる点も大きなやりがいの一つです。専門職として、歩行や立ち上がりなど日常動作を分析し、最適な動作パターンや補助具の選択、住環境の整備を提案します。

例えば、退院後の生活を見据えて、自宅の手すりの設置や家具の配置まで、専門的な視点で患者さんをサポートします。患者さんが安心して自立した生活を送れるよう、生活全体を根本から支えることが理学療法士の魅力といえるでしょう。

医療チームに不可欠な「運動」のスペシャリスト

理学療法士は、医師や看護師とは異なる専門的視点から患者をサポートするスペシャリストです。チーム医療において、理学療法士には主に次のような役割があります。

  • 身体機能の評価
  • リハビリ計画の立案
  • 福祉用具の選定
  • 生活環境に合わせた動作指導

このように、患者さんの「運動機能回復」を支える専門家として、理学療法士は医療チームに不可欠な存在です。

理学療法士に向いている人の特徴

理学療法士に向いている人の特徴を見ていきましょう。

探求心と学習意欲が旺盛な人

医療やリハビリ分野は日々進歩しており、資格取得後も新しい治療法や技術を積極的に学ぶ姿勢が求められます。

そのため、業界知識や技術を常にアップデートする強い探求心と、自ら学ぶ学習意欲が旺盛な人に向いています。

共感力とコミュニケーション能力が高い人

理学療法士には、患者さんの不安や悩みに寄り添う共感力が不可欠です。リハビリは長期間にわたることも多く、途中で気持ちが折れてしまう患者さんもいます。

患者さんの声に耳を傾け、適切な励ましや動機づけができる高いコミュニケーション能力がある人は、患者さんの回復を支える大きな力になるでしょう。

創造性と応用力がある人

理学療法士は、患者さん一人ひとりの状態やニーズに合わせてリハビリ計画を立案・実施します。教科書どおりの画一的なアプローチではなく、患者さんの生活環境や興味関心に合わせたプログラムを提供する創造性が求められます。

こうした柔軟な工夫により、患者さんのモチベーションを高め、リハビリ効果の向上が期待できます。

理学療法士として働くキャリアの将来性

運動中の患者と支える理学療法士

理学療法士としての働き方やキャリアの将来性を解説します。

病院から地域・在宅分野へのシフト

高齢者の増加にともない、理学療法士の活躍の場は大きく広がっています。病院だけでなく、訪問リハビリや介護施設、地域包括支援センターなど、生活に密着した分野での需要が伸びています。

患者さんの生活に寄り添う支援ができる理学療法士は、地域医療の中核を担う存在として、ますます期待されるでしょう。

予防医学・健康産業での活躍

理学療法士は疾患の治療にとどまらず、予防医学や健康産業の分野などでも活躍できます。少子高齢化により、健康維持や医療費削減の重要性が高まり、予防医学の現場でも理学療法士の知識が必要です。

また、健康産業では産業理学療法士として、社員の心身機能や作業環境を評価し、安全で健康に働ける環境づくりをサポートします。このように理学療法士の知識を活かせるフィールドは多様化しており、将来性のある仕事といえるでしょう。

専門資格・認定資格によるキャリアアップ

認定理学療法士や専門理学療法士の資格を取得すれば、特定分野での専門性をさらに高められます。高度な専門知識と技術を持つ認定理学療法士は、臨床現場で優れた実践能力を発揮できます。

認定を受けると、より質の高いリハビリテーションサービスの提供が可能です。

さらに、専門理学療法士は、臨床実践に加え、学術的な研究や教育活動に高い能力を持つスペシャリストとして認定され、さまざまな分野で活躍できます。

専門性を極めることで、教育や研究機関など幅広い分野でキャリアアップできるのも大きなメリットです。

参照:認定・専門理学療法士制度について|公益財団法人 日本理学療法士協会

やりがいのある理学療法士になりたいなら専門学校へ

勉強中の男性

理学療法士を目指す方法はいくつかありますが、効率的に知識と技術を身につけられる専門学校で学ぶのが近道です。

実践力を重視したカリキュラム

専門学校では、実践力を重視したカリキュラムが用意されています。十分な実習時間が設けられており、機能訓練を通じて現場で必要なコミュニケーション能力も養うことが可能です。

国家試験合格に向けた万全のサポート体制

専門学校では、模擬試験や過去問対策などの国家試験対策が充実している点もポイントです。国家試験合格に向けた万全のサポート体制が整っており、確実に合格を目指せます。

進学先で迷ったら、以下の記事で比較してみましょう。
>理学療法士を目指すなら大学と専門学校どっちがいい?学費や就職率の比較

専門学校の具体的な学費は、こちらの記事で解説しています。
>理学療法士専門学校の学費はいくら?大学との比較や費用を抑える方法を解説

まとめ

理学療法士はやめとけという声も一部にありますが、患者さんと喜びを分かち合えるやりがいのある専門職です。活躍の場は医療現場にとどまらず、在宅分野や予防医学、健康産業など幅広い分野で活躍できます。

さらに、専門資格を取得すればキャリアアップも期待できます。患者さんやご家族の生活を支える理学療法士として、ぜひ専門学校での資格取得を目指しましょう。

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