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言語聴覚士の平均年収|年収1,000万円は可能?将来性・需要はある?

この記事でわかること3点まとめ

  • 言語聴覚士は、話す・聞く・飲み込みに関する障害を持つ方への支援を行う専門職
  • 言語聴覚士の平均年収は約444.2万円で、同じリハビリ分野の理学療法士や作業療法士とほぼ同じ水準
  • 経験年数とスキルを積み上げたり、管理職や主任職を目指したりすることで年収が上がる

言語聴覚士は、話す・聞く・食べることに困難を抱える方を支援する専門職で、やりがいのある仕事です。しかし、「平均年収はどれくらい?」「年収1,000万円を目指せるの?」といった給与面の疑問を持つ方も多いでしょう。

本記事では、言語聴覚士の平均年収の実態をわかりやすく解説します。また、年収アップの具体的な方法や今後の将来性についてもご紹介します。言語聴覚士を目指す方や専門学校の進学を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

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言語聴覚士の平均年収

勉強中の学生

言語聴覚士は、話す・聞く・飲み込みに関する障害を持つ方への支援を行う専門職です。医療機関や介護施設、福祉施設、さらには小中学校や特別支援学校など、多様な現場で活躍しています。

言語聴覚士の平均年収は約444.2万円です。同じリハビリ分野の理学療法士や作業療法士とほぼ同じ水準となっています。

参照:言語聴覚士|職業情報提供サイトjob tag|厚生労働省

【年齢別】言語聴覚士の年収相場

言語聴覚士の年齢別の年収相場は次のとおりです。

年齢年収相場
~19歳0円
20~24歳344.73万円
25~29歳397.99万円
30~34歳443.61万円
35~39歳460.73万円
40~44歳491.23万円
45~49歳530.35万円
50〜54歳536.11万円
55〜59歳609.99万円
60〜64歳457.26万円
65〜69歳461.64万円
70歳〜409.47万円

言語聴覚士の年齢別の年収を見ると、年齢が上がるにつれて収入も増加する傾向があります。

特に、55〜59歳の層で年収がピークに達しますが、その後も高い水準を維持していることがわかります。経験とスキルの積み重ねが年収に反映されやすい職種です。

参照:言語聴覚士|職業情報提供サイトjob tag|厚生労働省

【経験年数別】言語聴覚士の年収相場

言語聴覚士の経験年数別の年収相場は以下のとおりです。

経験年数年収相場
0年300.48万円
1〜4年310.32万円
5〜9年343.92万円
10〜14年367.56万円
15年以上419.16万円

言語聴覚士の年収は、経験年数が増えるにつれて徐々に上昇していることがわかります。実務経験を積みながら専門的なスキルや知識を深めることで、より高い収入を目指すことが可能です。

参照:言語聴覚士|職業情報提供サイトjob tag|厚生労働省

【地域別】言語聴覚士の年収相場

言語聴覚士の地域別の年収相場は以下のとおりです。

地域年収相場
北海道442.6万円
宮城428.1万円
埼玉451.8万円
千葉416.4万円
東京469.5万円
神奈川502.7万円
新潟472.1万円
静岡404.6万円
愛知503.4万円
京都495.1万円
大阪434万円
兵庫425.8万円
岡山407.3万円
広島423.5万円
福岡431.7万円

言語聴覚士の年収を地域別に見ると、上記の都道府県の中では最も高いのが愛知県の503.4万円で、神奈川県が502.7万円で続いています。一方、最も年収が低いのは静岡県の404.6万円でした。

日本三大都市の一つである大阪の年収は434万円で、全国平均を下回っています。一般的には大都市ほど年収が高くなる傾向がありますが、言語聴覚士の年収は地域によって差があることがわかります。

そのため、勤務先を選ぶ際は、大都市にこだわりすぎず、自宅からの通勤や生活環境を考慮しながら、複数の地域の年収相場を比較することをおすすめします。

参照:言語聴覚士|職業情報提供サイトjob tag|厚生労働省

言語聴覚士で年収1,000万円は可能?

言語聴覚士の平均年収は約444万円と、医療系の職種の中ではやや低めです。そのため、言語聴覚士として年収1,000万円を目指すことは、現実的には難しいと言えます。

しかし、可能性がまったくないわけではありません。経験やスキルを積み重ねるほか、管理職への昇進や独立開業、副業を活用するなど、年収アップを実現する方法はいくつかあります。諦めずに自分に合った道を探し、積極的に行動することが大切です。

言語聴覚士として年収を上げる方法

病院で働く医療従事者

ここからは、言語聴覚士として年収を上げる方法を解説します。

経験年数とスキルを積み上げる

言語聴覚士の年収は、経験年数が長くなるほど増加傾向にあります。ひとつの職場で継続して働くことで、毎年の昇給が期待できるため、やりがいを感じられる職場で長く勤務するのも収入アップのひとつの方法です。

また、専門性の高い仕事であるため、経験や実績が評価されやすく、患者さんとの信頼関係を築くコミュニケーション能力や洞察力の向上もスキルアップにつながります。責任あるポジションを任されることが増えれば、年収にも反映されやすくなるでしょう。

認定資格や専門資格を取得する

新たな資格の取得は年収アップに有効です。特に日本言語聴覚士協会が認定する「認定言語聴覚士」は、専門領域に分かれており、取得すると職場での活躍の場が広がります。

認定言語聴覚士には次のような専門領域があります。

  • 摂食嚥下障害領域
  • 失語・高次脳機能障害領域
  • 言語発達障害領域
  • 聴覚障害領域
  • 成人発声発語障害領域
  • 吃音・小児構音障害領域

資格取得直後に年収が上がるわけではありませんが、専門性が高まることで役職や手当が付く可能性が高まり、結果的に収入増につながります。また、就職や転職時の待遇面で有利になることもあります。

参照:生涯学習部 認定言語聴覚士の一覧|日本言語聴覚士協会

管理職や主任職を目指す

年収を上げるためには、管理職や主任職への昇進も視野に入れましょう。経験を積むことで、臨床能力や患者対応力が向上し、責任ある役割を任されることが増えます。

特に大規模な施設や病院では、主任や課長、部長といった役職に就くことで、年収アップが期待できます。こうしたキャリア形成は年収面だけでなく、マネジメントスキルの向上や仕事の充実にもつながります。

フリーランス・訪問リハビリに転向する

フリーランスとして独立し、訪問リハビリやオンライン相談を提供する言語聴覚士も増えています。自分でスケジュールや報酬を決められるため、働き方次第で高収入を目指せるのが魅力です。

オンライン対応であれば初期投資も抑えられ、柔軟な働き方が可能です。

副業・講師・執筆などの収入源を持つ

本業以外に副業を持つことで収入を増やすこともできます。例えば、非常勤講師やセミナー講師、専門書の執筆や監修などが挙げられます。

複数の収入源を確保することで、月数万円から数十万円の収入アップも期待できます。ただし、副業を禁止している勤務先もあるため、始める前に就業規則を確認し、許可を得ることが重要です。

言語聴覚士の将来性・需要はある?

患者さんと話す医療従事者

今後の高齢化社会の進展に伴い、言語聴覚士の需要は増加すると見込まれています。特に、高齢者の嚥下障害(飲み込みの障害)や失語症への対応が重要視されており、これらの分野での言語聴覚士の役割が拡大しています。

病院の回復期リハビリテーション病床数は年々増加しており、それに伴い言語聴覚士の需要も高まっています。例えば、2020年3月時点の回復期リハビリテーション病床は89,668床でしたが、2025年3月には97,589床に増加しています(※1)。こうした病床において、言語聴覚士は在宅復帰に向けた訓練を行ううえで欠かせない存在です。

また、訪問リハビリテーションや訪問看護の事業所数も増加しており、言語聴覚士の活躍の場が広がっています。具体的には、平成30年(2018年)の訪問リハビリテーション事業所数は4,138事業所でしたが、令和4年(2022年)には5,214事業所に増加しています(※2)。この増加からも、言語聴覚士の需要も今後さらに増えていくことが予想されます。

加えて、言語聴覚士の必要性は高齢者領域に限らず、学校教育や児童福祉施設などの小児領域でも高まっており、専門性を活かして多方面で社会に貢献できる職業です。これらの背景から、言語聴覚士は安定した将来性と高い需要が期待される職種のひとつといえます。

(※1)参照:全国病床数・病棟数データ|一般社団法人 回復期リハビリテーション病棟協会 

(※2)参照:訪問リハビリテーションの概況|厚生労働省

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まとめ

言語聴覚士は専門的なスキルを活かし、子どもから高齢者まで幅広い年齢層のサポートができるやりがいのある仕事です。経験年数が増えることで年収アップも見込め、活躍の場も年々広がっているため、将来的に安定した職業と言えるでしょう。

また、高齢化の進展に伴い、嚥下障害などの症状に対応できる言語聴覚士の重要性は今後さらに増すと予測されます。こうした背景から、言語聴覚士の需要はこれからも高まっていくことが期待されています。

これから言語聴覚士になることを検討している方は、下記記事もご覧ください。

言語聴覚士になるには専門学校がおすすめ?学費や進路と社会人から通う方法

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