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歯科業界の現状と将来性|働くやりがいや魅力、未経験でも目指せる仕事を解説

この記事でわかること3点まとめ

  • 歯科業界は、高齢化社会とともにニーズが拡大している
  • 人手不足・後継者問題、診療報酬の改定といった課題を抱えている
  • 未経験でも歯科業界で働ける職種がある

歯科業界の仕事に興味があるけれど、「本当に将来性はあるの?」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

歯科業界は、慢性的な人手不足や競争激化といった課題を抱えている一方で、予防歯科や審美歯科など新しい分野が成長しており、今後も活躍が期待される魅力的な業界です。

ここでは、歯科業界の現状と将来性、そして抱える課題について解説します。さらに、歯科医師や歯科衛生士といった主な職種の仕事内容から、やりがい、未経験からでも目指せる仕事まで具体的にお伝えしますので、歯科業界に興味がある方はぜひ参考にしてください。

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歯科業界とは?

歯科業界とは、歯や口の健康を守る医療分野で、歯科医院や病院、歯科技工所など、幅広い施設と専門職が関わっています。

歯科医院の数は、全国で約66,000件と多く、コンビニエンスストアを上回るとも言われています。そのため、競争が激化しているのが現状です。

(※1)参考:全国のコンビニエンスストア店舗数は55,829店/令和5年5月時点

年度歯科診療所数(ヶ所)前年比(ヶ所)
令和4年度(※2)67,755-144
令和5年度(※3)66,818-937

また、診療内容も虫歯治療だけでなく、予防歯科や審美歯科、矯正歯科など、多様なニーズに対応するようになりました。歯科業界は、「歯が痛くなったら行く場所」から「歯の健康を守るために定期的に通う場所」へとその役割を変化させており、今後もこの流れはさらに加速していくでしょう。

(※1)参照:JFAコンビニエンスストア統計調査月報|2025年5月版|一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会

(※2)参照:令和4(2022)年医療施設(動態)調査・病院報告の概況 |表1|厚生労働省

(※3)参照:令和5(2023)年医療施設(動態)調査・病院報告の概況 |表1|厚生労働省

歯科業界の現状と将来性

歯科医師

ここでは、歯科業界が現在どのような状況にあり、これからどうなっていくのか、その将来性について解説します。

高齢化社会とともにニーズが拡大

少子高齢化が進む日本では、歯科医療に対するニーズも年々拡大しています。特に高齢の患者は、虫歯や歯周病の治療だけでなく、入れ歯やインプラント、定期メンテナンス、口腔リハビリテーションなど、幅広いケアを必要とします。

厚生労働省の調査によると、2040年に向けて85歳以上の人口は引き続き増加することが見込まれており、医療と介護の複合ニーズを持つ人が一層多くなることが予想されています。これに伴い、75歳以上の訪問診療の需要は2040年までに43%増加し、特に85歳以上では62%増加すると見込まれています。

このように、通院が難しい高齢者のために訪問診療を導入する歯科医院が増えており、地域医療の一環としてその役割がますます重要になっています。

参照:歯科医療提供体制の現状について|厚生労働省

予防・審美・矯正などの分野も成長中

歯科診療の目的は、「治す」から「防ぐ」へと大きく変化しています。歯や口腔内の健康が全身の健康に影響することが広く認識され、定期検診やクリーニング、ホワイトニング、歯列矯正などを目的に来院する患者が増加しているのです。

予防歯科の分野では、世界市場が2023年の約57億ドルから2032年には約82億ドルに成長し、年平均成長率(CAGR)4.13%が見込まれるという調査データもあります。

また、審美歯科市場は2022年の約337億ドルから2031年には約708億ドルに成長すると予測されており、予測期間中(2024~2031年)のCAGRは8.6%で成長すると見込まれています。

このように、予防歯科や審美・矯正歯科といった分野は、患者の健康意識の高まりとともに需要が高まっており、今後のさらなる成長が期待されています。

参照:2023年から2032年の世界の歯科予防用品市場予測:57億4000万米ドルから82億6000万米ドルへの成長、年平均成長率(CAGR)4.13%|NEWSCAST

参照:審美歯科の市場規模・シェア・成長分析 (製品別、エンドユーザー別、地域別):産業予測 (2024~2031年)|株式会社グローバルインフォメーション

歯科業界が抱える課題

歯科

歯科業界には将来性がある一方で、解決すべき課題も存在します。ここでは、その代表的な課題について解説します。

人手不足と後継者問題

歯科業界では、慢性的な人手不足が深刻な課題となっています。特に、歯科衛生士や歯科技工士といった専門職の人材確保が難しく、既存スタッフに業務が集中し、労働環境の悪化や離職につながるケースも少なくありません。

厚生労働省の調査によると、就業している歯科技工士の数は2016年の34,640人に対し、2026年には約6,000人減少することが予測されています。特に若い世代の歯科技工士が減少しているため、将来的な担い手不足が深刻化する見通しです。

また、歯科医師の高齢化も進んでおり、50代以上の歯科医師が全体の半数以上を占めているというデータもあります。後継者が育たずに閉院へ追い込まれるケースも少なくなく、後継者問題も深刻です。

参照:歯科衛生士及び歯科技工士の就業状況等に基づく安定供給方策に関する研究|厚生労働省

参照:現状と今後の検討の進め方について|厚生労働省

診療報酬の改定

厚生労働省が2年に1度実施する診療報酬の改定は、歯科医院の経営に大きな影響を与えます。

特に、診療報酬と患者数によって収入が決まる保険診療では、改定内容がそのまま経営に直結するため、引き下げられた場合にはスタッフの給与や設備投資が難しくなり、医療の質にも影響が出る可能性があります。

歯科業界の主な仕事

歯磨き指導

ここからは、歯科業界で活躍する主な仕事と、それぞれの役割を解説します。

歯科医師

歯科医師は、治療と予防を通じて口腔環境を整え、全身の健康維持に貢献する重要な役割を担います。

虫歯や歯周病の治療、外科手術、義歯の作成など、専門的な医療行為をおこないます。勤務先は歯科医院、大学病院、矯正専門クリニックなど多岐にわたります。

参照:歯科医師|職業情報提供サイト job tag|厚生労働省

歯科衛生士

歯科衛生士は、歯科医師の指導のもと、歯周病の予防措置や診療補助、保健指導をおこなう専門職です。

主な勤務先は歯科医院ですが、保健所や介護施設での口腔ケア指導など、専門性を活かして幅広く活躍しています。

参照:歯科衛生士|職業情報提供サイト job tag|厚生労働省

以下の記事では、歯科衛生士になるための専門学校の特徴やメリットを詳しく紹介しています。進学を検討する際の参考にしてください。

歯科衛生士の専門学校はきつい?何年通う?学費やメリット、学校の選び方を解説!

歯科助手

歯科助手は、歯科医師や歯科衛生士の診療補助をはじめ、会計、医療事務、カルテ管理など、歯科医院の運営に関わる業務をおこないます。

国家資格は不要ですが、医療行為は法律上できません。

参照:歯科助手|職業情報提供サイト job tag|厚生労働省

歯科技工士

歯科技工士は、病気や事故で失われた歯を補うための人工的な歯を制作する専門職です。

歯の被せもの、入れ歯、インプラント、矯正装置などを、精密で繊細な手作業で制作します。

参照:歯科技工士|職業情報提供サイト job tag|厚生労働省

医療事務・受付スタッフ

医療事務は、診療報酬の請求やカルテ管理といった専門的な事務処理を担当します。

一方、受付スタッフは、来院対応や予約管理、電話応対など、窓口業務が中心です。資格は不要ですが、患者との丁寧なコミュニケーションが求められます。

参照:医療事務|職業情報提供サイト job tag|厚生労働省

歯科業界で働くやりがいと魅力

歯磨き

歯科業界の仕事には、他では得られないやりがいと魅力があります。

人の健康を守る手応えがある

虫歯や歯周病の治療、予防ケアを通じて、患者の口腔環境を整え、健康を守ることができるのは、歯科業界で働く大きなやりがいです。

治療によって患者さんの痛みが和らいだり、笑顔が増えたりするのを見ると、仕事の手応えを感じられます。

手に職がつき安定した働き方ができる

歯科衛生士や歯科技工士は、一度資格を取得すれば、専門的なスキルを証明できます。

歯科医院や歯科技工所は全国各地にあるため、結婚や出産などでライフステージが変わっても、場所を問わずに再就職や転職がしやすいのが魅力です。

チーム医療の一員として働ける

近年、歯科医師、歯科衛生士、歯科助手、医療事務などが連携し、それぞれの専門性を活かして治療やケアにあたる「チーム医療」が広がっています。

チームの一員として患者さんの口腔や全身の健康に貢献できることは、大きなやりがいの一つです。

未経験からでも目指せる仕事はある?

「歯科業界に興味があるけれど、経験がないから不安…」という方もご安心ください。歯科業界には、未経験からでも目指せる仕事があります。

歯科助手・受付スタッフは未経験OK

歯科助手や受付スタッフは、専門的な資格が不要なため、未経験者でも応募できる求人が多くあります。

歯科助手は、器具の準備や片付け、患者の案内などを通じて医師をサポートする仕事です。受付スタッフも、来院対応や予約管理など、基本的な事務スキルやコミュニケーション能力があれば活躍できます。

働きながら資格取得を目指す人も

歯科助手として働きながら、歯科衛生士や歯科技工士などの資格取得を目指す方も少なくありません。

現場で実務経験を積みながら専門学校などに通うことで、より具体的なイメージを持って知識や技術を身につけられます。未経験からでもキャリアアップを目指せる環境が整っているのは、歯科業界ならではの魅力です。

歯科業界で働きたいなら専門学校も検討しよう

歯科衛生士

歯科業界を目指すのであれば、専門学校で体系的に知識やスキルを身につけることが、キャリアを築く上で有力な選択肢となります。

歯科衛生士・歯科技工士は国家資格が必要

歯科衛生士と歯科技工士は、国家資格が必須です。これらの資格を取得するには、指定された養成学校で所定の課程を修了し、国家試験に合格しなければなりません。

専門学校では、基本知識から実践的なスキルまで幅広く学べるカリキュラムが用意されており、実習や演習を通じて現場に近い形で経験を積むことができます。

就職サポートも充実

多くの専門学校には、卒業後の進路選びを支援する充実した就職サポートが整っています。

キャリア相談や求人紹介、面接指導など、経験豊富なスタッフが個別にサポートしてくれるため、勤務先の選択肢が多い歯科業界でも、自分に合った就職先を見つけやすくなります。

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まとめ

歯科業界は、従来の治療中心の医療から、予防や審美、矯正など幅広いニーズに応える診療へと進化しています。慢性的な人手不足が続いているため、専門的な知識やスキルを持っていれば、未経験からでも活躍できるチャンスがあります。

歯科衛生士や歯科技工士を目指すには国家資格が必要ですが、専門学校で指定のカリキュラムを修了すれば受験資格を得られます。

専門学校は、専門知識や実践的なスキルを効率よく習得でき、さらに就職サポートまで充実しているため、歯科業界で活躍する道が開けるでしょう。

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