理学療法士を目指すうえではじめにぶつかるのが、学校選びではないでしょうか。大学に進学するか、専門学校に進学するかでどのような違いがあるかわからず、迷ってしまう人も少なくありません。
この記事では、理学療法士を目指すなら大学・専門学校のどちらがいいのかについて解説します。学費や就職率の比較や、大学・専門学校のメリット・デメリット、共通点などについてもまとめました。ぜひ最後まで目を通してみてください。
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理学療法士になる方法
理学療法士になるには、理学療法士に関する知識や技術を身につけられる指定の学校を卒業したのち、国家試験に合格する必要があります。
理学療法士を目指す養成校に入学する
国家試験の受験資格を得るためには、厚生労働省が定めた養成校で3年以上学習し、必要課程を修了することが求められます。
理学療法士を養成する学校は、次の4つです。
- 4年制大学
- 専門学校(3年制)
- 短大(3年制)
- 視覚障がい者を対象とした特別支援学校
養成校には昼間部や夜間部が設置されている場合もあり、ライフスタイルに合わせて通学しやすい学校を選ぶことが重要です。入学前にオープンキャンパスに参加し、学校の雰囲気やカリキュラムの詳細を確認するとよいでしょう。
理学療法士養成校を卒業する
理学療法士養成校の指定カリキュラムをすべて修了して卒業することで、理学療法士国家試験の受験資格を取得できます。
養成課程は最低3年間必要で、大学・短大・専門学校・特別支援学校ごとに、カリキュラムが設定されています。講義や実習を通じて、基礎医学やリハビリテーションの専門知識を学び、実践的なスキルを身につけることが重要です。
養成校を卒業すると、国家試験の受験資格を取得できるため、しっかりと学び、資格取得を目指しましょう。験資格を得ることができます。理学療法士の受験資格を得るには、3年以上勉強する必要があります。
理学療法士国家試験に合格する
理学療法士の養成校を卒業したあとは、理学療法士の国家試験に合格すれば理学療法士として働くことができます。
一般的に難易度が高いといわれる国家試験ですが、令和5年2月19日に実施された理学療法士の国家試験合格率は次のとおりです。
受験者 | 合格率 |
---|---|
既卒者+新卒者 | 87.4% |
新卒者 | 94.9% |
出典:第58回理学療法士国家試験及び第58回作業療法士国家試験の合格発表について
新卒者では約95%、既卒者を含めても約87%と合格率は高く、しっかりと勉強していれば十分に合格を目指せるでしょう。
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理学療法士の大学か専門学校かで迷ったときの比較

理学療法士について学べる学校は、大きく大学と専門学校の2つに分類できます。どちらに進学するべきか、それぞれどのようなメリットやデメリットがあるのか迷ってしまう人も多いのではないでしょうか。
ここでは、以下の7つの項目に分けて、大学と専門学校の違いを比較していきます。
- 入試内容
- 学費
- 修学期間
- 授業内容・カリキュラム
- 得られる学位
- 国家試験合格率
- 就職率
- 学生数
- 教育方針
- 進路の柔軟性
入試内容
大学と専門学校では、以下のとおり入試の内容から大きく異なります。
大学 | 専門学校 | |
---|---|---|
入試内容 | 一般入試 AO入試 指定校推薦 共通テスト (国公立の場合) | 面接 小論文 |
大学の入試で重視して評価されるのが「学力」であるのに対し、専門学校では「理学療法士を目指すうえでの姿勢」「理学療法士としての資質」などが重視されます。そのため、大学では入試が採用され、専門学校では面接や小論文が採用されています。
目指す学校に合わせた入試対策が必要です。
学費
学校に通うにあたって重要なのは学費です。学費がもっとも安いのは国立大学であるのに対して、学費が高いのは私立大学と4年制の専門大学です。
学校の種類 | 学費 |
---|---|
国立大学 | 約250万円 |
私立大学 | 約530万円 |
3年制の専門学校 | 約300〜400万円 |
4年制の専門学校 | 約400〜500万円 |
これらの学費は基本的なもので、加えて実習費用や教科書代がかかります。
専門学校には夜間部を設置しているところも多くあり、夜間部は昼間部よりも80〜100万円程度学費が安い傾向にあります。
修学期間
卒業までの期間は、以下のとおりです。
- 大学・4年制の専門学校:4年間
- 短期大学・3年制の専門学校:3年間
理学療法士の国家試験を受験するには、最短でも3年間学校に通わなければなりません。短期大学・3年制の専門学校は、大学・4年制の専門学校より1年期間が短い分、全体的に多少タイトなスケジュールになるということを念頭に置いておくとよいでしょう。
授業内容・カリキュラム
大学と専門学校では、授業内容やカリキュラムにも差があります。大学では数学や英語などの一般教養も必修科目として組まれ、理学療法士の実習は必要最低限の時間で組まれることが多くなっています。
対して専門学校では、理学療法士に特化したカリキュラムが組まれますが、一般教養を学べる授業はほぼありません。
大学は授業の組み方も自由で休暇も長期なので、自由なキャンパスライフを送ることができます。専門学校はしっかり授業が組まれているので集中的に理学療法士としての知識や技術を学ぶことができるでしょう。
得られる学位
大学・専門学校それぞれを卒業して得られる学位は次のとおりです。
- 4年制大学:学士
- 短期大学:短期大学士
- 4年制専門学校:高度専門士
- 3年制専門学校:専門士
就職先によっては、学士号を取得している人のほうが待遇がよい場合があります。少しでもよい条件で働きたい場合は、大学から理学療法士を目指すことをおすすめします。
国家試験合格率
令和5年2月19日に実施された理学療法士国家試験では、大学・専門学校の合格率の平均値は以下のとおりです。
大学 | 専門学校 | |
---|---|---|
合格率 | 96.1% | 92.4% |
これはあくまでも平均であり、学校ごとに合格率は異なります。進学候補のホームページや資料などを確認し、理学療法士国家試験の合格率をリサーチしておきましょう。
就職率
理学療法士としての就職は、大学か専門学校かに関わらず、学校ごとに異なります。進学先を決める際のチェックポイントとして、過去数年の就職率もホームページや資料から確認しておきましょう。
また、就職サポートがどのように充実しているかも確認しておきたいポイント。マンツーマンで相談できるか、面接の練習はあるかなどといったサポート内容を比較しながら進学先を選ぶことをおすすめします。
学生数
専門学校と大学では、1学年の学生数に大きな違いがあります。専門学校は1学年30〜40人程度の少人数制で、先生との距離が近く質問しやすい環境が整っているのが特徴です。一方、大学では100人以上が一度の授業に参加することもあり、大人数で学ぶスタイルとなります。
このため、専門学校では個別指導を受けやすく、大学では多くの仲間と交流できる環境が整っています。それぞれの学習環境の違いを理解し、自分に合った進路を選ぶことが大切です。
教育方針
専門学校と大学では、教育方針に違いがあります。
専門学校は国家資格取得のための受験対策や実習が多く、理学療法士として臨床現場ですぐに活躍できる人材を育成します。担任制を導入している専門学校も多く、個別指導や少人数制のグループワークを経て学習できる環境が整っているのが特徴です。
一方、大学はゼミ方式を採用する学校が多く、興味がある教授のカリキュラムを選択し、自身で時間割を立てられます。また、実践的な経験よりは、研究として理学療法を学ぶ機会が多く、研究方法や論文制作についても学べます。
国家資格を取得し、すぐに臨床現場で活躍したい人は専門学校、理学療法の研究や学術的な学びを深めたい人には大学が向いているといえるでしょう。
進路の柔軟性
専門学校と大学では進路の柔軟性に違いがあります。
専門学校は理学療法士の国家資格取得と就職を目的としたカリキュラムが組まれており、卒業後は理学療法士として働くことが前提になります。
一方、大学では一般教養や幅広い専門分野を学ぶ機会があり、理学療法士以外の職業を選択することも可能です。研究職や医療関連企業への就職など、選択肢が広がる点が特徴です。
そのため、理学療法士として活躍したいと決めている
理学療法士の大学と専門学校の共通点
ここまで理学療法士を目指せる大学と専門学校の違いを並べてきましたが、もちろん共通点もあります。あらためて共通点をおさらいしておきましょう。
知識や技術を習得できる
理学療法として必要な知識や技術は、大学でも専門学校でも十分に習得することが可能です。最低限の知識や技能は大学・専門学校のどちらでも身につけることができますが、専門学校のほうが積極的に実習を取り入れている、大学では一般教養も学べる、などとといった違いはあります。
国家試験の受験資格を得られる
理学療法士国家試験の受験資格は、大学・専門学校に関わらず得ることができます。
基本的なカリキュラム内容
大学と専門学校で学ぶカリキュラムの基本内容に、大きな違いはありません。国家資格の受験資格を得るためには、厚生労働省が定めた基準を満たす必要があり、どの養成校でも必須科目を履修することが義務付けられています。
養成課程では一般的に、一般教養科目・専門基礎科目・専門科目・臨床実習の4科目について学習します。
また、理学療法士養成カリキュラムの改訂にともない、2024年度から国家試験の出題基準も変更されます。特に「理学療法管理学」が新たに追加されるため、学習する際は最新版の教材を使用することが重要です。
養成校では、改訂後の国家試験に対応した授業や受験対策が行われるため、指導に沿って正しく学習すれば問題なく対応できるでしょう。
理学療法士の大学を選ぶメリット

理学療法士を目指すにあたり、大学への進学を選択するメリットについて解説します。
幅広い分野の勉強ができる
大学では、理学療法士に関する知識に加え、基礎科目から専門科目までの幅広い分野を学ぶことができます。理学療法士以外の選択肢も視野に入れて将来を考えたい人にとっては大きなメリットといえるでしょう。
大学院への入学資格を得られる
卒業とともに大学院への入学資格を得られるのもメリットのひとつです。理学療法士で大学院卒の人は非常に稀なため、大学院で身につけた専門知識や理論的な思考力は将来に大きく役立つでしょう。
研究能力の向上が期待できる
大学では理学療法に関する研究が行われるため、研究能力の向上が期待できます。
具体的には、スポーツ外傷や日常生活動作の研究、高齢者の健康増進に関する研究など、理学療法についてさまざまな研究を行います。論文の執筆やデータ分析の方法を学ぶ機会も多く、理学療法の理論的な理解を深めることが可能です。
一方、専門学校では臨床現場で即戦力となるスキルの習得を重視しているため、研究活動の機会は限られます。そのため、研究に興味がある人は大学で学ぶのが適しているでしょう。
理学療法士の大学を選ぶデメリット
反対に、理学療法士を目指すにあたり、大学への進路選択を取ることのデメリットについて解説します。
学費が高い
理学療法士を目指すにあたってかかる学費は、私立大学で約530万円、国立大学で約250万円です。国立大学を選べば学費は抑えられますが、私立に比べて難易度が高いため簡単ではないでしょう。
学習に必要な設備が整っている大学であればあるほど、学費が高い傾向にあります。
卒業までに時間がかかる
理学療法士の大学は卒業までに4年かかるため、早く資格を取得したい人にとってはデメリットになります。
専門学校や短大であれば最短3年で卒業し、国家試験の受験資格を得ることが可能です。一方大学では、一般教養科目も含まれるため、卒業までに1年多くかかります。
早く資格を取得し、理学療法士として働きたい場合は、専門学校の方が効率的でしょう。
理学療法士の専門学校を選ぶメリット

理学療法士を目指すにあたり、専門学校を選ぶメリットについて解説します。
実践的学習を効率的におこなえる
専門学校は大学に比べ、現場で活かせる技術や知識を積極的にカリキュラムに導入しています。実習も多いので、実践的な学習を効率的におこなえるのは大きなメリットです。
国家試験や就職のサポートが充実している
国家試験の対策や、就職のサポートも充実しています。マンツーマンでの定期的な面談や、面接のロープレはもちろん、初任給の保証や卒業後の再就職サポートなどをおこなう専門学校もあります。
学費を抑えられる
3年制の専門学校を選べば、4年制大学や4年制専門学校に比べて学費を抑えられます。1年早く社会に出られるので、奨学金を利用して進学する場合の返済にも有利になるでしょう。
理学療法士の専門学校を選ぶデメリット
理学療法士を目指すにあたり専門学校へ進学することのデメリットを紹介します。
授業のスピードが早い
3年制の専門学校ではカリキュラムが詰め込まれていることが多く、授業についていくのが大変という声が多くあります。実習と授業をこなしていると卒業まで時間が意外とないのがデメリットです。
卒業後の給与に差が出る場合がある
国公立の医療機関や介護施設など、学歴が重視される就職先では、4年制大学卒の理学療法士と比べると初任給が低くなることがあります。
実習と仕事の両立が難しい
専門学校は臨床実習の時間が多く、仕事との両立が難しい場合があります。
厚生労働省の規定により、理学療法士養成課程では最低900時間以上の臨床実習が必要とされています。実習は医療機関で行われるため、基本的に日中の時間帯に実施されることが多いです。
そのため、夜間部の学生でも実習期間中は日中に通わなければならないため、仕事とのスケジュール調整が必要になります。
特に、働きながら通学している場合は、仕事を休んだり調整したりする必要があり、両立が難しくなるでしょう。
理学療法士を目指すなら大学と専門学校どっちがいい?
ここまでで述べた大学と専門学校のメリット・デメリットや特徴を踏まえ、どのような人に大学または専門学校がおすすめなのかをまとめました。
大学がおすすめの人
次に当てはまる人は、大学から理学療法士を目指すのがおすすめです。
- 理学療法士以外にも将来の選択肢がほしい
- 学歴を重視したい
- 大学院の進学も考えたい
- アルバイトやプライベートの時間も確保したい
大学は専門学校に比べて自由度が高いため、スケジュールを自分で調整しながら学校に通うことができます。また、サークル活動や他学部との交流など、大学生らしいことがしたい人は大学に通うのがおすすめです。
専門学校がおすすめの人
次に当てはまる人は、専門学校から理学療法士を目指すのがおすすめです。
- 現場に活かせる実践的な技術や知識を身に付けたい
- 国家試験や就職の手厚いサポートを重視したい
- 少し無理してでも早く社会に出たい
専門学校は実習や実技が多いため、座学だけでは身に入りづらいような内容も深く学ぶことができます。また、国家試験で就職では手厚いサポートが整っている専門学校が多く、高い合格率や就職率を誇る学校も少なくありません。
3年制の専門学校では、実習と卒業論文の時期が重なるうえ、就職活動や受験対策もおこなわなければなりません。タイトなスケジュールにはなりますが、その分学費が抑えられたり、他より1年早く社会に出れたりといったメリットもあるため、少し無理してでも早く働きたいという人は3年制の専門学校がおすすめです。
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