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地域との共生を理念にデイサービスを企業。今後も地域とともに歩みたい。

リハビリ分野

澤原 弘輔さん
合同会社GL 代表社員
理学療法士
理学療法学科 2007年卒業

地域密着型通所介護を起業した理学療法士

――病院勤務などでキャリアを積んで、起業されています。

合同会社を設立し、地域密着型通所介護(デイサービス)を経営しています。地域貢献のあり方を思案したとき、心身ともに健康になって卒業してもらえるモデルを構築する必要があると感じました。そこで選択した業態がデイサービスです。次の展開として、訪間看護の立ち上げも準備中で、近いうちに通所と訪問の両輪で地域に貢献できるようにしたいと考えています。

――施設の特色は何ですか。

理学療法士が在籍して直接運動を支援するスタイルのデイサービスが、近年著減しています。それは主に経営的な問題なのですが、当社では私自身が理学療法士なので一雇用の必要はありません。リハビリテーションの進め方としては、まず利用者さん個々に対して、どんな運動をすればどういう状態になる、半年後にはこんな生活が可能になるといった論理的な説明から始めています。ここが皆さんに喜んでもらえるところで、予想以上に早く良くなるケースもかなりあります。また、スタッフには介護福祉士もおり、認知症を抱えた方への対応など幅広い支援ができることも特色といえます。デイサービスでは、運動指導はどうしても短時間になります。ここで運動をしても自宅で何もしなければ効果は上がらない。だから、全スタッフが利用者さんの生活全般の状況を理解した上でかかわっていくことが不可欠です。

――経営状況はいかがですか。

コロナ禍もあり、想定していた稼働率には到達していないのですが、他の事業所さんから「大成功でしょう!」と言われるくらいの状況になっています。退院直後の人がデイケア(通所リハビリ)のように使ってくださることも多く、この点は地域のケアマネジャーさんからの信頼にもつながっていると思います。

――本業と並行して社会貢献活動に携わっておられます。

泉佐野市は関西国際空港に近接する地域なのですが、関西航空少年団では、若者に航空業に関する知識・技術を教えながら健全な青少年の育成に取り組んでいます。まちづくり隊は、市内に国の重要文化的景観に選定されている地区があり、ここが限界集落に近づいています。この地区の衰退を食い止めるための様々な活動を行っています。

――経営とボランティア活動を束ねるテーマは何ですか。

当社では「私たちは地域と共に成長し、地域共生社会の推進に貢献します」というビジョンを掲げており、事業もボランティア活動もすべては「地域共生」に通じます。これからも、地域とともに歩んでいきたいと思います。


Profile

 
澤原 弘輔さん

合同会社GL 代表社員
 理学療法士
 理学療法学科 2007年卒業

2022年3月より地域密落型通所介護・FAN lifeを経営。泉佐野市・田尻町理学療法士会理事。地域貢献活動としてNPO法人TEAM KIX Aviation 代表理事、関西航空少年団名誉団長、NPO法人みんなのまちづくり隊理事を務める。