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「チーム医療」でなければ、患者さんを救うことはできない

看護分野
沖野 真則さん
看護師
横浜旭中央総合病院 勤務
2014年度卒

同じ母校の救急救命士とタッグを組んだ

入職以来、救急外来の看護師を務めています。当院は年間で8000件近くの救急搬送を受け入れており、これは横浜市内でもトップクラスの件数。非常に忙しい日々を過ごしていますが、とてもやりがいがあり、例えば心筋梗塞で搬送された患者さんが元気に歩いて退院していく場に立ち会えたり、お礼の言葉を直接いただけたり、社会に必要とされる施設で働けている実感が持てる仕事です。

患者さんを救うために必要不可欠なのが「チーム医療」です。救急外来の看護師の場合、医師、救急救命士などの職種との関わりが多くあるなかで、救急救命士とは直接患者さんを引き継ぐという大切な連携があるのですが、その際、同じ母校出身の救急救命士と一緒に仕事をしていた時期がありました。彼とは同期でプライベートでも仲が良く、入職してからともに育ってきた間柄です。当院の救急救命士は彼も含めて非常に優秀で、法律の範囲内ではありますが、看護師と同じレベルで患者さんを診る力量を持っています。これは看護師としてはとてもありがたいこと。この膨大な件数をこなせるのは、ハイレベルな救急救命士の存在があるからです。

「チーム医療」を通じて関連職種から学ぶ

「チーム医療」は関連職種とともに働くということに加え、関連職種から学ぶ機会にもなります。とくに救急救命士の心臓マッサージの技術は素晴らしい。私自身も研修を受けていますので、ある程度の技術は担保していますが、彼らは在学中から何年間にもわたって腕を磨いていますのでクオリティが違います。重篤な心停止の患者さんが救急救命士のマッサージを経て、入院・治療した結果、何の障がいも残らずに退院された例もあります。私も彼らをお手本に心臓マッサージを勉強しているところです。

看護師は患者さんの代弁者

在学中は他学科の実習室を見学して回り、実際に関連職種の医療機器に触れるなどのチーム医療教育を受けることができました。看護師には「チーム医療」において医師の指示を受け、患者さんを色々な職種に橋渡ししていく役割がありますので、関連職種の内容をよく理解しておく必要があります。母校では様々な医療人を養成しており、それがどんな資格なのか、一緒に働くにあたりどの範囲をやってくれる職種なのか、在学中に知ることができました。看護師を目指す方は、ぜひ学生のうちに関連職種の中身を学んでおかれるとよいでしょう。それとコミュニケーション力を磨いておくことは必須です。

看護師は患者さんの代弁者。これが私の看護観です。患者さんに寄り添い、ニーズを汲み取ってあげたり、一緒に考えてあげたりする。関連職種への橋渡しの際にも、常に患者さんの代弁者という立場で関わり続けたいと思っています。

※2021年度 首都医校 学校案内書 掲載記事