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精神保健福祉士のスキルと経験を武器に企業で活躍。

福祉分野

文元 竜大さん
マイナビパートナーズ 勤務
マネジメントスタッフ
精神保健福祉学科 2018年卒業

ともに働きながら
障害当事者のキャリアアップを
サポートしています。

――社会人から学び直したきっかけは?

大学生のとき、友人がメンタル不調で休学しました。仲が良かったのに予兆に気づけなかったのが心残りで。社会人になってからも、会社の同僚や先輩がこころの悩みを抱えつづけて休職・退職していく姿を間近にしました。段々と、何か人の役に立つこと、働く人のメンタルヘルスをサポートする仕事で成長したいと考えるようになり、精神保健福祉士の道にたどり着いたんです。

いくつか学校見学をした中、母校のオープンキャンパスで精神保健福祉士の先生に出会い、「この人のようになりたい」と思って入学しました。

――卒業後、福祉施設から現在の会社へ転職されました

精神保健福祉士として就労移行支援事業所で働いていたときは、障害のある方が就職を決めて喜んでいる姿をたくさん目にすることができました。それはそれでやりがいがあったのですが、一方で就職後にメンタル不調で辞めてしまう方も多かったんです。もっとその人の身近で、就職してからも支えていくなら、外部の福祉施設よりも障害者雇用を促進している企業のほうが自分には合っているのではないか。そう考え、マイナビグループの特例子会社であるマイナビパートナーズに転職しました。

現在、マイナビグループ各社の事務業務を代行する部門でマネジメントスタッフ(MS)として働いています。実際に事務業務にあたるのは障害当事者である16名のメンバーで、私を含む4人のMSが管理者としてメンバーの労務管理・勤怠管理・業務管理と、グループ各社への営業活動を行っています。(人数は2024年10月現在)

――精神保健福祉士のスキルをどう役立てていますか?

MSの中で精神保健福祉士の資格を持っているのは私だけなので、障害の種別や外部の支援機関などの知識と情報をマニュアル化し、共有しました。仕事上の不安や課題は常にケアしますが、ときにはプライベートの問題からメンタル不調を起こす場合があります。しかし会社としてはプライベートに深く介入できないため、外部の支援機関につなげる必要がある。オンオフ両輪で支えていくためのスムーズな連携は、前職や精神保健福祉士の資格が役立っています。

また、精神障害や発達障害のあるメンバーが多いのですが、ひとり1人の見立てをもとに支援を考える際にも経験が活きています。どんな配慮が必要か、どんなことにつまづきそうか、フォローはどうあるべきか。失敗を先回りして防ぐのではなく、チャレンジをサポートしたいので、面談でも本人の主訴の真意をとらえ、本人が気づいていない思いまで探るようにしています。実際、あるメンバーはPCスキルほぼゼロからプログラミングのコーディングスキルを身につけ、リーダー職にキャリアアップしました。それぞれの成長に伴走できるやりがいは、今の職場ならではですね。

――今後のビジョンを教えてください

障害があっても安定した正社員の立場でキャリアアップを実現できる。そういった障害者雇用を拡大していきたいです。精神保健福祉士が活躍するのは、病院や福祉施設だけじゃない。色々な働き方、可能性があると実感しています。

今があるのも在学中、国試対策で苦戦する私に「やれるだけの力はある。もっと泥臭く。あがけばいいんだ!」と叱咤激励してくださった恩師のおかげ。その後押しがあったからこそ、今やりたいことを追求できています。

Profile

文元 竜大さん
マイナビパートナーズ 勤務
マネジメントスタッフ
精神保健福祉学科 2018年卒業
社会人経験を経て大阪医専の精神保健福祉学科で学び直し、精神保健福祉士の資格を取得。卒業後は、実習先だった就労移行支援事業所に入職。2023年に株式会社マイナビパートナーズに転職し、大阪支社大阪1課のマネジメントスタッフとして活躍中。