リハビリの知識や技術だけでなく、患者さんとのコミュニケーションを大切にしたい!
今回インタビューを行った茂木さんは、私立鶴岡東高等学校を卒業後、専門学校を経て運送関係の仕事に就きその仕事で「身体の健康が第一」というのを身をもって体験し、世の中には身体を使う職業が多いことも実感。理学療法士への道に進むきっかけとなりました。
現在、夢をかなえ理学療法士となった茂木さんに仕事の魅力を聞いてみました。
この仕事の魅力・やりがい
理学療法士は看護師とペアになり、医師の指示のもと患者さんの身体機能を回復させ、社会復帰に向けたサポートをする仕事です。この病院には患者さんの状態によって急性期、亜急性期、回復期の病棟があり、そこで100名近くの理学療法士や作業療法士が患者さんの機能回復に取り組んでいます。自分の担当した患者さんが、疾患や事故などの精神的なショックから徐々に立ち直り、日が経つにつれて周りに興味を示したり、「歩こう」という意欲を持ってくださるなど、成果を目にすることができるのはとてもやりがいがあります。経験豊富な先輩方から丁寧に指導していただけるのも、非常に心強いですね。
様々なリハビリ用機器を使った治療も行います。
今の仕事との出会い・きっかけ
リハビリテーション医学という分野の仕事があるのを初めて知ったのは高校3年生のときでした。最初は作業療法士(OT)に興味があったのですが、高校卒業後、専門学校を経て運送関係の仕事を経験し、身体をケアすることの大切さを身をもって知りました。その結果、「障害がある方の基本動作や運動能力の回復をはかる理学療法士(PT)を学びたい」、「規模の大きな学校で大勢の仲間と一緒に勉強したい」と思い、首都医校に入学しました。実際に勉強が始まってみると、人体の解剖学や生理学、あるいは様々な運動療法や物理療法など、どの授業も興味深いことばかりで、何事も突き詰めたい自分に向いているし、社会に貢献できる職種だと確信しました。
ひざの関節の可動域を広げるなど、運動療法が得意です。
私の学生時代!
学生時代、どうしても苦手だったのがコミュニケーションでした。年齢の離れた患者さんといかにコミュニケーションをとっていくか、話し方や話す内容など一時は随分悩みました。言葉を交わして緊張をとくのは患者さんとの信頼関係を築く上で、どうしても必要になります。そうした意味で学校では「コミュニケー ション能力開発」や「OSCE(オスキー:客観的臨床能力評価試験)」の授業が役立ちました。特にOSCEでは言葉の選び方、会話の間の取り方、言葉以外の表情・態度などを、ビデオを使って客観的に評価していきます。また、実習先の病院でも積極的に話しかけていく指導を受けて、徐々に自信を持つことができるようになったと思います。
最後に、理学療法士を目指す後輩たちへ「理学療法士を目指すならば、悩まず、立ち止まらず、前を向いて全力を尽くして進んでほしい」とエールをおくってくれました。