News |

病院勤務から電子カルテの大手企業へ、提案を含めた導入力が武器

医療情報分野

【特集】私が大切にする「○○力」

今回は株式会社ソフトウェア・サービスで、新規導入部のサブマネージャーとして全国の病院を飛び回る多忙な毎日を送る卒業生の森俊哉さんにインタビューを行いました。森さんが大切にする「導入力」について語ってもらいました。

――現在は、どのような仕事をされていますか?

現在の勤務先は電子カルテや医療情報システムの開発・販売を行う企業で、電子カルテ病院導入数では業界第2位の実績を誇ります。
所属する部署では購入いただいた商品を病院に導入する役割を担っています。単に納品して終わりではなく、より便利に使用していただくための説明や提案までトータルに実施することを目指しています。

――診療情報管理士としての病院勤務経験は、現在の仕事に生きていますか?

学生時代の学習と前職の病院勤務は、医療知識という点で現在の仕事に生かされています。
また、お客さまから「この人は病院出身だから自分たちの気持ちを汲んでくれる」という期待を感じることもあります。でも私は、医療知識以上にやる気の部分が重要な仕事だと思っています。お客さまにもっと喜んでもらいたいという情熱を持って仕事ができれば、知識は後からついてくるものです。今は管理職の立場なので現場でお客さまと関わることは少ないのですが、各メンバーが病院の熱き思いをしっかり受け止めて導入ができているか、そこを見ています。

――提案において大切にされていることは何ですか?

この病院にとって何が一番重要なことか、その本質的なニーズを見抜く力が大切です。たとえば、病院という組織は様々な部署で成り立っていますので、システムの導入によって一部の部署が不満を覚えることがあるかもしれない。しかし大切なのは病院全体の利益になる提案です。
その本質を間違えないよう冷静に判断すること。判断を間違えることは病院、ひいては患者さんへの不利益になりますから。

――学生時代の思い出を教えていただけますか?

先生から診療情報管理士試験に合格するための具体的な勉強法を教えていただき、3年の夏休み期間ずっと図書館にこもって勉強をしていました。資格を取得していなければ病院に就職していませんし、今の仕事にも就いていないでしょう。だからあの夏休みがなければ今の自分はないのです。

――今後のビジョンを教えてください

我々は電子カルテ業界では数少ない自社で開発から販売・導入・保守までを手掛ける会社です。その特色を生かして、ニーズに合った的確なシステム導入を続けていきたいと思います。
病院経営はこれから厳しい時代を迎えますが、我々も生き残りをかけた戦いを勝ち抜き、業界のシェアを高めていきたいと考えています。

※卒業生会報誌「i(アイ)」18号(2015年11月発刊)掲載記事