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卒業すれば医療の専門家になれる!入学のときの気持ちがやる気の原点

救急・臨床工学分野

【特集】やる気になった瞬間

卒業生たちの「やる気」に迫る!
今回は名古屋大学医学部附属病院に勤務し、臨床工学技士として夢を実現させた卒業生、土田祐揮さんにインタビューを行いました。

―仕事内容を教えてください

臨床工学技士として、ME(医用工学)機器の保守・点検のほか、血液浄化装置、人工呼吸器といった生命維持管理装置の管理に携わっています。最近希望だった手術室業務に配属され、いっそうやる気をもって仕事に取り組んでいるところです。

勤務先の名大病院は世界最先端の研究にチャレンジしている大学病院です。新しい試みが頻繁に行われ、最新の医療機器を運用していく機会も多くあります。まだ入職1年目でこれから勉強を積んでいく段階ではありますが、ひとつ一つの機器について理解していくことが楽しく感じられます。これからも向上心をもって、この名大病院という環境で医療の進化を体感しながら、臨床工学技士として成長していきたいと思います。

臨床工学技士の仕事は医師、看護師だけではなく、リハビリ職、診療放射線技師、医療機器メーカーの方など、多くの職種との接点があります。名古屋医専では「チーム医療」の大切さを学びましたが、医療現場ではその重要性がいっそう増していると感じます。学校でもそのことを学生にもっと強調してほしいと思いますね。

―学生時代の「やる気」体験を教えてください

僕は大学の経済学部を中退して医療の道を目指しました。大学で将来が見えなかったのです。一方で高校時代の友人が卒業、就職していくなか、焦りも感じていました。親に迷惑をかけているという意識もありました。そんなとき名古屋医専の説明会に参加し、臨床工学技士の仕事内容や将来性について説明を聞いて、とても魅力を感じました。自分の進むべき方向が定まり、「新しい未来に挑むんだ」という気持ちになったことを今でも鮮明に覚えています。

この学校を卒業すれば医療の専門家として働ける。そう思ったとき、これまでになくやる気がわいてきました。これが僕にとってやる気の原体験です。

―仕事で「やる気」がわいてくるのはどんなときですか

まだ入職1年目ですので、正直仕事ができるわけではありません。でもコミュニケーションはコントロールできます。そこで大事にしているのは「笑顔」です。知識・技術の必要性はいうまでもありませんが、それは仕事を通じて身についていきます。しかしコミュニケーションの態度は意識して努めないと自分のものになりません。しかも笑顔で接することを内面的な価値と考えるのではなく、周囲に見えるようにすることが大切です。自分の型を決めて行動することで、やる気が後でついてくる。そういう方法もあるのではないかと思います。

―「やる気」を維持するために何かしていますか

一番のリフレッシュは、学生時代のクラスメートと話すことです。皆、臨床工学技士として勤務していますので共通点があると同時に、同じ臨床工学技士でも勤務先によって役割も異なりますから、教えられることも多々あります。違う環境で働いている友人たちの話はとても刺激になりますし、皆頑張っているんだと思えば、自然と意欲がわいてきます。

学生時代のクラスメートは皆、家族のような存在。このつながりは生涯の財産です。いつも自分を高めるきっかけをくれる友人たちには感謝しています。

―今後の目標について教えてください

これからも、臨床に携わりながら勉強していくことに尽きます。臨床工学技士としても医療人としても成長し、医師や看護師からの信頼も高めていかなければなりません。

臨床実習において、臨床工学技士が心臓を人為的に停止させ、治療後に再び動かすという現場に立ち合い、医療の素晴らしさを実感しました。そんな医療を学べる環境で働けることを誇りに思い、この仕事を続けていきたいと思います。

※卒業生会報誌「i(アイ)」17号(2014年発刊)掲載記事