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卒業生の活躍|視能訓練士として、「チーム医療」があるからこそ、防げる病気がある。

視能訓練士として、「チーム医療」があるからこそ、防げる病気がある。

リハビリ分野

鷲見 諒人さん
視能訓練士
泰玄会病院 勤務
2021年卒業

――人の生活に大きく影響する、眼と向き合う仕事。

医療に興味を持ったのは、人に直接関わり、責任のある仕事をしたいという想いからです。進路を考える中、この学校に見学に行き、視能訓練士という仕事を知りました。目が見えなくなると、生活に大きな影響があります。目に病気を抱える人が少しでも希望を持てるよう支える仕事にやりがいを感じ、この仕事を選びました。

いまの私の主な業務は、医師の診察前に視力等の検査を行い、診断に必要な情報を提供することです。患者さんには、緑内障や白内障を抱える高齢者の方が多く、中にはもう今以上の視力の回復が望めない方もいらっしゃいます。そんな患者さんにとって一番の安心材料は、「変わりない」ということ。回復することはなくても、悪化せず維持できていることが患者さんの希望になります。なので、検査後は「今日もお変わりないですね。」などのお声がけをして、少しでも安心できるような接し方を心がけています。

――「チーム医療」があるからこそ、防げる病気がある。

糖尿病には、失明に至る可能性のある糖尿病網膜症を引き起こすケースがあります。この合併症は、視力が低下してからでは手遅れになるため、早期発見が必要です。そのため、内科と眼科が常に情報共有を行い、受診の連携を行っています。まだ視力が低下がみられない糖尿病患者さんの中には、眼科での治療が必要なのか疑問に感じる方もいますが、これから悪くならないために毎回眼科にも通っていただくようお願いをしています。

「チーム医療」があるからこそ、防げる病気があります。私もこの学校で「チーム医療演習」の授業を受けましたが、学生時代から他職種との連携の重要性を知り、様々な知識を増やしておくことは働き始めてから大きな強みになると思います。

――学生時代には、幅広い知識と経験を。

学生時代の実習ではじめて実際の患者さんに接した時、全然思った通りに動いてもらうことができず、臨機応変な対応が求められる医療現場の難しさを改めて痛感しました。
働き始めて思うことは、学生時代は医療全体のベースの知識を持っておくことが大事だということ。どんな知識が本当に役にたつかは、現場に立ってみないとわかりません。関係ないと思っていた知識が生きることも多々あります。頭と身体を使って幅広く学び、その経験や知識を現場で選べるようにしておくといいと思います。

Profile

鷲見 諒人さん

視能訓練士
泰玄会病院 勤務
2021年卒業