女性の強みを活かせる分野で、モチベーション高く働けている。
- 西嶋 沙央里さん
- はり師・きゅう師
- 本町もりわき骨盤鍼灸整骨院 勤務
- 鍼灸学科 2017年度卒
――今、どのようなお仕事をされていますか。
肩こり、腰痛など通常の施術に加え、「美容鍼」を担当しています。直接顔に施術することで血流の改善と新陳代謝を促し、しみ、くま、ほうれい線などを目立たなくするほか、小顔やリフトアップにも効果があります。当社には「5歳若ければをかなえる」というコンセプトがあり、私も美容鍼を通じてそのお手伝いをしています。
――「美容」と「鍼灸」をつないだわけですね。
「美容」+「鍼灸」という自分の得意分野を持ったことで仕事に対するモチベーションが凄く上がっています。患者さんの反応として、女性営業職の方が「営業先で顔が若くなったと言われました」と報告してくださったり、「むくみが消えた」「こんなに効果があるならもっと続けたい」などのお声をいただいたりします。また、鍼灸師が女性なので安心だと言っていただけることも多いですね。
――どういった方が美容鍼の治療に来ますか。
大半は女性ですが、男性の方も結構来られます。オフィス街なので仕事帰りのサラリーマンOLの方が多く、顔の印象をよくしたいという営業マンの方などがよくお越しになります。
この地域には近年ファミリーマンションが急増していて、若いママさんなどの新規層も目立つようになっています。美容鍼の事例ではないのですが、最近「逆子治療」をしてほしいという妊婦さんが来院されました。逆子体操をしても治らず、お灸を試したいと。その結果「検診で逆子が治っていました!」と凄く喜んでくださったのです。私にとっても非常に嬉しい体験でした。これからも美容鍼だけではなく、様々な地域のニーズに応えていきます。
――学校では学科を超えて学ぶ機会がありましたね。
「チーム医療症例演習」では他学科とのつながりの中で視野を広げられました。鍼灸学科ではツボを意識しますが、西洋医療の学生たちは筋肉に対する働きかけを考えるなど、目指すところは同じでも違う見方があることに気づかされました。そこで学んだことは仕事にも活きていて、ツボをメインに使いつつも稼働域を広げるため、筋肉へのアプローチも併用しています。このように東洋医療と西洋医療をつなげながら、施術に取り組んでいます。
――今後、鍼を通じて築きたいつながりは何ですか。
私が地方出身ということもあって、高齢者の支えになりたい想いがあります。当院は店舗ですから来院していただく形になり、膝が痛くて動けない高齢者の方は自力で足を運ぶことはできません。訪問による施術ができれば、そんな方々の助けになるのではと思っています。そのためにも、まだまだ成長していかなくてはなりません。
※卒業生会報誌「i(アイ)」21号(2019年11月発刊)掲載記事